教会をイメージしたステンドグラスが目を引く。

久々に夜遊びしたい。でも、どこに行けば正解？ 滑り知らずのナイトスポットを『GQ JAPAN』が選んだ。今、香港の夜が面白い。 【写真を見る】それぞれのクラブの様子をチェック

アジアのナイトカルチャーの拠点

香港は、かねてより東アジアのなかでもナイトライフが盛んな都市として知られる。パンデミック後、クラブシーンが復活し、ランカイフォン（LKF）やソーホーなどこれまで人気だったエリアが再び賑わいをみせている。昨今は多様性やサステナビリティへの意識の高まりを反映したエコフレンドリーなイベントなども登場。エネルギーに満ち溢れた香港で、エキサイティングな夜を過ごせるスポットはどこか。厳選して紹介する。 ■ダンスコミュニティが注目する新たなランドマーク パンデミックの影響で一時閉鎖した「Boomerang（ブーメラン）」は、再オープン後4カ月で、英版『DJ Magazine』 誌の「Top 100 Nightclubs（世界で最も影響力のあるナイトクラブリスト）」に香港のクラブとしては唯一かつ初めてランクインした。開業1年以内のランクインは世界最短記録の快挙だ。Boomerangは、香港の女性DJのアイコンでもあるカーリー・チュイとナイトクラブのトップブランド、PRIVÉのオーナー、ジョン・ラナの発案によって誕生した。週末には、世界中から招かれた有名アーティストやアンダーグラウンドのトレンドセッターが、ハウス、ヒップホップ、EDMなど、あらゆるジャンルの音楽をプレイする。また、Creamfields、Un1ted fest、S2Oといった主要な音楽フェスティバルの公式前夜祭やアフターパーティを主催し、香港のナイトシーンをリードしている。すでにグローバルで高い評価を得ているBoomerangは、香港のナイトライフの定番となる道を順調に歩んでいると言っていいだろう。今後の可能性は計り知れない。 ■Boomerang 営業時間：23:00～3:00（水）、23:00～5:00（木・金・土） 休：日、月、火 所在地：LG/F, LKF Tower, 55 D'Aguilar Street, Central, Hong Kong URL：https://www.boomeranghkg.com/ ■ナイトライフを彩るチャペル 金融の中心地・中環（セントラル）エリアのポッティンガー・ストリートに位置する「Padre」。平日はラウンジとして営業し、週末は香港でも指折りのクラブに姿を変える。店名はスペイン語の“神父”にちなんで名付けられ、インテリアには、教会をイメージしたステンドグラスが施されている。店内からはセントラルの美しい景色が一望できる。HIP-HOPやHOUSEを中心に、さまざまなビートや曲が流れるデッキには、DJ NikolaiやHyphenといった世界トップクラスのスピナーが立つことも多く、香港のパーティ好きを魅了している。 ■Padre 営業時間： 18:00～26:00（水・木）、18:00～28:00（金・土） 定休日：日、月、火 所在地：Pottinger St, 45號, The Steps, H Code, 3/F, Hong Kong URL：https://padre.com.hk/ ■安心できる場所 「宀（Mihn）Club」は、創造と自由な表現を誇るナイトクラブだ。「宀」という文字は、屋根や家、シェルターに例えられる中国語の部首で、国によって発音が異なる。みずからを安全な空間と定義する宀 Clubは、あらゆる人種、性別、セクシュアル・アイデンティティを持つ人々を歓迎するし、ドレスコードもない。プライバシーを守るため写真撮影も禁止している。音響システムにこだわり、180㎡のフロアに最適なFunktion Oneのサウンドシステムを採用した。週末には、最大100人まで収容が可能なフロアを国内外のアンダーグラウンドDJがハウスやテクノなどのエレクトロニック・ミュージックで盛り上げる。ナイトクラブは、ときおり「宀ギャラリー」に姿を変え、世界中からアーティストを迎えるクリエイティブなアートスペースになる。 ■宀Club 営業時間： 23:00～5:00（金・土・日） 定休日：月、火、水 所在地：279 Des Voeux Road Central, Central Hong Kong URL：https://www.mihn.hk/