筋肉には“半熟卵”がベスト!生はNG!1日10個でもOK!「誤解だらけの卵」の真相を筋肉王が解説
ほかに高得点なのは牛肉や豚肉、魚(イワシ)ですが、それでも79、90、90で100にはぜんぜん満たない。植物性たんぱく質はもっと低くて、大豆は56程度ですね。いずれも「アミノ酸スコア」では100点ということになっていますが。 数字からもわかる通り、食事からたんぱく質を摂取するなら卵がベスト。物価の優等生とも言われるように、インフレになっても卵は安いですしね。ありがたい存在です。 コレステロールや脂肪を控えたいからと卵白だけを食べる人がいますが、プロテインスコアが100というのは全卵の場合。プロテインの効果を最大限に得たい人は、卵をまるまる1個食べるのがおすすめですよ。
筋トレに一番いいのは半熟卵! その理由は?
そして、筋トレをする人に特に知っておいてほしいのは、卵は卵でも、たんぱく質を摂るうえで一番効果的なのは「半熟卵」だということです。次にいいのが「ゆで卵」で、もったいないのが「生卵」。 不思議でしょう? どの食べ方をしてもたんぱく質量は変わらないのに、調理方法によって吸収率が変わるんです。消化吸収が圧倒的に早いのが「半熟卵」です。
吸収率に違いが生じる理由は、卵のアミノ酸結合の構造によって、消化酵素の働きが異なるからです。加熱したほうが消化酵素が働きやすく、吸収がいいんです。でも、ゆで卵まで加熱するとアミノ酸結合がほぐれすぎて、消化酵素が働きにくくなる。 そして、生卵が「もったいない」のは、消化酵素を邪魔する「トリプシンインヒビター」という物質が含まれているためで、卵白にある「アビジン」という物質も体に必要なビタミンの吸収を妨げます。トリプシンインヒビターもアビジンも熱で壊れるので、卵は加熱したほうがいいんです。 筋トレをする人は、筋肉の合成を助けてくれる半熟卵がベスト。減量したい人なら、消化吸収の遅いゆで卵でもいいでしょう。映画『ロッキー』では、体を鍛えるシルヴェスター・スタローンが生卵を飲むシーンがありますが、あれは忘れてください。