美食のレストラン、世界一のチョコレート…知られざるフランスの”世界一美しい湾”のある場所
ヴァンデ・グローブの勝利者が平和アーティストに
再び、イル・プノット地区に戻り、今度は近現代美術館「MASC(Musée d'art moderne et contemporain des Sables d'Olonne)」へ足を延ばす。 17世紀には修道院だった建物は、船体の底のような天井のある3階建てで、 訪問時には日本人アーティスト、古市真紀子さんのインスタレーションによる特別展が行われていた(取材は2024年10月24日現在、特別展は2025年3月2日まで)。 また1階でも、第1回ヴァンデ・グローブ優勝者で今はタヒチに暮らすTitouan Lamazou氏の、ヴァンデ・グローブ開催にちなむ特別展が。絵を描きながら船乗りとして世界中を旅する生き方を選んだLamazou氏は、1990年のヴァンデ・グローブで世界一の称号を得た後は、アーティスト業に専念。2001年からは、「画家、作家、写真家としての女性の地位向上と彼女たちの権利の肯定」を目的にしたプロジェクト貢献が認められ、2003年にユネスコの平和アーティストに選ばれている。 〇Musée d'art moderne et contemporain des Sables d'Olonne 入場:5€(割引料金もある)
駐車場も完備、いけすを備えた海辺のレストラン
美しいビーチが目の前という最高の立地にあるのが「Restaurant les Barges」。 ここにやってくる客の目当ては、同じヴァンデ県の、Noirmoutier(ノワールムーティ)などの近海で捕れた新鮮なエビ、ラングスティーヌ、オイスター、かに、魚などの新鮮な海の幸。 入口近くには大きないけすがあり、店の奥ではオリジナルのスパイス塩やスープドポワソン(魚のスープ)が所狭しと並んでいる。おいしさに納得した客が、買って帰るためだ。 大きく取られた窓の外には青い空と海が広がり、ぽかぽかした日の光が差し込む。気持ちのいいテーブルでメニューを広げれば、ワインや料理の値段はことのほかリーズナブルで、ますます豊かな気持ちになれる。 ぷりぷりの茹でたてのエビや、イカのお腹に詰め物をして柔らかく煮込んだポットはどれもボリュームたっぷり。数人でシェアするのにちょうどいい。気取りのないスタッフに勧められた、地元産の白ワインなどを頼むのもいいだろう。 〇Barges 前菜2人前盛り合わせ19.85€、牡蠣6個9.5€、ムール貝の白ワイン蒸し14,9€など。