「注目はサンフレが誇る3バック。海外選手とのマッチアップに期待したい」森﨑浩司アンバサダーが語る『ピースマッチ』の見どころ
毎年8月、被爆都市広島からサッカーを通じて、核兵器廃絶と恒久平和の実現に向けたメッセージを発信する『ピースマッチ』。今シーズン、初めて海外クラブとの親善試合をピースマッチとして開催することが発表された。対戦相手はドイツ・ブンデスリーガの強豪、VfBシュトゥットガルトだ。28日に京都との一戦で5得点を挙げたブンデスの競合とサンフレッチェ広島のマッチアップ。森﨑浩司アンバサダーに、試合の見どころを語ってもらった。(全2回・第2回) 【写真】メルボルン・シティFCから完全移籍加入したトルガイ・アルスラン ◆海外選手のフィジカルは要警戒。鉄壁3バックとの対戦に注目! 試合そのものの見どころとしては、海外の選手の体の大きさ、強さに注目すると面白いのではないかと思います。海外の選手のなかでも、特にフィールドプレーヤーの体格は圧巻です。 僕もユース時代にサッカー留学でヨーロッパに渡り、デュッセルドルフとの練習試合に参加したことがあるのですが、相手のフィジカルには圧倒されました。セットプレーなどにも海外チームならではの迫力があると思いますから、ぜひ注目してほしいです。 サンフレッチェの選手では、特に3バックの三人に注目したいと思います。1対1の競り合いや空中戦に高い能力を発揮するDFラインですが、彼らが体格で勝る相手選手をどう封じていくのか。そのマッチアップは僕自身も楽しみにしています。 もうひとつ楽しみにしているのは、海外選手たちのスタジアムへの反応です。エディオンピースウイング広島に海外のクラブチームがやってくるのは、今回のピースマッチが初めてです。エディオンピースウイング広島は、新しさだけでなく、設備、演出……それらも含めて世界に誇ることのできるスタジアムだと自負していますから、VfBシュトゥットガルトの選手や関係者の方々も評価してくれるのではないでしょうか。 体の大きなヨーロッパの選手とサンフレッチェの選手たちが、試合の中でどれほど渡り合えるかも楽しみですね。スピーディな試合展開に持ち込むことができれば、相手が誰であってもサンフレッチェに勝てるチャンスは十分にあると思います。 ブンデスリーガの強豪クラブと対戦するサンフレッチェを生で観戦できる貴重な機会ですから、ぜひたくさんの方にスタジアムに足を運んでいただいて、試合の臨場感や生の迫力を感じてもらいたいです。僕自身もいちサッカーファンとして、このピースマッチの開催を楽しみにしたいと思っています。 ■ピースマッチとは V・ファーレン長崎がJ1に初昇格し、被爆都市である広島・長崎のチームがJ1にそろった2018年、広島ー長崎のホームゲームが8月11日に開催されたことをきっかけに企画された。以降、毎年8月の広島ホームゲームでのピースマッチ開催が恒例となり、2024シーズンで7回目を迎える。『One Ball. One World.スポーツができる平和に感謝』をキャッチコピーに、過去への慰霊、幸せである現在への感謝、そして恒久的な平和への願いを込めて両チームが熱戦を繰り広げる。 ■VfBシュトゥットガルト 創立は1893年と、130年以上の歴史を持つドイツのサッカークラブ。バーデン=ヴュルテンベルク州シュトゥットガルトを本拠地とし、ブンデスリーガ1部で3度の優勝を果たしている強豪だ。過去には浅野拓磨、遠藤航、原口元気、伊藤洋輝らが所属していた。
広島アスリートマガジン編集部