YOASOBI(ヨアソビ)の衣装も手がける注目のデザイナー「YONLOKSAN(ヨンロクサン)」新國 あおいインタビュー
Asia Fashion Collectionの翌年には、Vancouver Fashion Weekが新しいブランドを探していて、インスタグラムがきっかけでお声がけいただいたのですが、この経験もブランドにとっては大きな出来事だったと思います」
“463のゲッツー”がブランド名の由来
YONLOKSANというブランド名が気になった方も多いのではないだろうか、これは新國さんが幼い頃から好きな野球が関連している。そのブランド名に込めた思いなどを引き続き伺っていこう。 「ブランド名は野球の“463のゲッツー”、つまりセカンド→ショート→ファーストの順番でダブルプレーを取ることなのですが、そこからきています。 祖父の影響で小さい頃からテレビでプロ野球を観ていて、元中日ドラゴンズの井端 弘和(いばた ひろかず)さんの守備がすごく好きで、簡単に463のゲッツーを取っているように見えるのに、インタビューとかを見るとすごく工夫されていて、そういうところが素敵だなと思い、このプレーの名前をもらいました。 “野球におしゃれなイメージってないな”とも感じていて、そういうところから取ったネーミングでも、“ダサいと言われない服”を作りたいなと思っています」
YOASOBIのツアー衣装を手がける
Asia Fashion CollectionでのグランプリやVancouver Fashion Weekへの参加など、ブランドデビューから短期間で大きな出来事が続いているが、こちらも大きなトピックスとして、今年YOASOBIのステージ衣装をYONLOKSANが手がけたことが話題になっている。
「2023年の10月頃に、PRをお願いしているHEMT PR(ヘムト ピーアール)平山 洋次(ひらやま ようじ)さんからご連絡があり、YOASOBIのスタイリングを担当しているスタイリストの船橋 翔大(ふなはじ しょうた)さんが、2024年からはじまるツアーの衣装を作ってくれるデザイナーを探しているということで、お話をいただきました。 ライブのテーマが“POP OUT”というもので、ライブを観るお客さんがプレイヤー、YOASOBIのお2人とサポートメンバーがゲームマスターという設定で、ファンタジックだけどテーラードっぽい世界観でというデザイン発注でした。 デザインのアウトラインは船橋さんと打ち合わせを何度かさせてもらい、仮縫いの衣装が出来上がった段階でAyase(あやせ)さん、ikura(いくら)さんとサポートメンバー全員にフィッティングしてもらって、サイズや仕様など細かな修正を入れてかたちにしていった感じです。 そうやって出来上がったセットアップは一見7人揃ったミニマルなものに見えるのですが、そこにAyaseさんが依頼したイラストレーターさんのペイントが手描きで入り、イメージに合う衣装が完成しました」