「これだけ勉強家で、努力家で、原稿を書ける人はいない」「渡辺さんを『偉大』とは言わない」 渡辺恒雄氏の知られざる素顔とは
「私は渡辺さんを『偉大』とは言わない」
権力との近さについては、 「当初は新聞記者の正義感で動いていたと思います。しかし権力の中に入っていって、次の総理はこれにしようかって考えるうちに、やっぱりジャーナリストではなくプレーヤーの方が権力の醍醐味を味わえる、と渡辺さん自身が変節していったのではないでしょうか。私自身は、それには許し難いような違和感を持っています」(大谷氏) それゆえ、 「私は渡辺さんを『偉大』とは言わないわけです。巨大な政治記者、あるいは巨魁だったかもしれない、と思うのです」(同) 終生一記者を貫く――渡辺氏が生前建てた墓には、中曽根氏から贈られたそんな墓碑銘が刻まれている。 前編【共産党に入党するも除名され読売新聞に… 渡辺恒雄氏が“独裁者”として君臨するまでの道のりを追う】では、徴兵、入隊を経験後、共産党に入党するも除名され読売新聞に入社し、“独裁者”として君臨するに至った渡辺氏の足跡について、渡辺氏をよく知る人物らの証言を消化している。 「週刊新潮」2025年1月2・9日号 掲載
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