高いパフォーマンスで将来性豊かなインド株式への投資、投資信託の活用に潜むボトルネックとは?
10月7日に「インデックスファンドNifty50(インド株式)」が新規設定される。新NISAの成長投資枠の対象ファンドでもある同ファンドによって、インド株式の代表的な株価指数である「Nifty50」に連動するインデックスファンドは8本目となる。「インデックスファンドNifty50(インド株式)」の信託報酬は年0.89%(税込み)になるが、既存の「Nifty50」連動型インデックスファンドの信託報酬率は年0.28%~年0.98%に散らばっている。店頭(対面)で販売するのかどうかという販売チャネルの違いによる手数料率の差という側面もある。今後、中長期に成長が期待されるインド株式への投資を検討したい。
インド株式を主たる投資対象とした公募投信(ウエルスアドバイザーのカテゴリーで「国際株式・インド・為替ヘッジなし」に分類されるファンド)は現在のところ42本あり、その純資産残高の合計は約3兆7843億円になっている。
純資産残高のトップは「野村インド株投資」の約5067億円、次いで、「HSBCインド・インフラ株式オープン」の約3704億円、「ダイワ・ダイナミック・インド株ファンド」の約3001億円となっている。残高上位はアクティブファンドが占め、インデックスファンドは残高順位の第10位に「iFreeNEXT インド株インデックス」が約1467億円で食い込んでいる。
インド株式ファンドの残高上位は、「iFreeNEXT インド株インデックス」の年0.47%を除いて、すべてのファンドの信託報酬が年2%程度である点だ。手数料が高くても高いパフォーマンスによって、そのコストを意識させないだけの結果を残しているということもできる。たとえば、ファンドのパフォーマンスを見ると、残念ながらインデックスファンドは運用期間が1年~2年程度の短いものしかないので中長期の実績で比較ができないが、過去1年の実績でみると、インデックスファンドの「iFreeNEXT インド株インデックス」のトータルリターンが25.93%に対して、残高トップの「野村インド株投資」は24.57%になっている。「野村インド株投資」の信託報酬は年2.2%であり、インデックスファンドの4倍強という違いがあるが、パフォーマンスではほぼ変わらない。また、残高第2位の「HSBCインド・インフラ株式オープン」のトータルリターンは51.32%、第3位の「ダイワ・ダイナミック・インド株ファンド」は30.39%とインデックスを大幅に上回っている。