高いパフォーマンスで将来性豊かなインド株式への投資、投資信託の活用に潜むボトルネックとは?
手数料控除後のリターンでインデックスを大きく上回る運用成績が出ているのであれば、「手数料が安いインデックスファンドで十分」というわけにはいかない。アクティブファンドも吟味して投資先を選ぶ価値があるだろう。
そして、年25%もリターンがあるインデックスファンドの手数料率については、ネット専用の年0.3%前後か、対面販売の年0.9%かということも選ぶ価値があるように考えられる。インデックスファンドは、おおむねインデックスと同じような値動きになるため、「手数料率は低い方が良い」ということはもっともなのだが、インド株式市場のように価格変動率が大きな市場で、かつ、中長期に投資することによって価値が高まる投資対象については、「長く保有すること」が重要だ。市場が大きく下落した時に心配のあまり解約(換金)してしまわないように、市場の環境に応じた情報をキチンと届けてくれることがポイントになる。対面の相談員がいれば、不安な時に適切なアドバイスが得られ、それによって結果的に保有し続けれられるということもあるだろう。
「あらゆることを自分で解決できる」という強い気持ちがある人は、できるだけ安いコストで投資することがいいのかもしれないが、大きなリターンが期待できるだけに投資収益に20%課税される一般口座ではなくNISA口座で購入したい。つまりは、自身のメイン口座のある金融機関の取り扱いファンドであるかどうかが現実的なポイントになってくる。年0.3%前後の低い手数料率のインデックスファンドは今のところネット証券での取り扱いに限られている。対面証券や銀行等でNISA口座がある人は、信託報酬のコスト水準ではやや高い手数料を負担することになるが、その手数料に見合った情報提供を得ることを意識したい。
インド株式市場は、世界最大の人口14億人超を抱え、しかも、その多くが若い世代であるという魅力的な人口構成を持つ大国インドの株式市場は、今後も力強い経済成長に支えられて大きく伸びることが期待されている。個々の金融機関においては、投資可能ファンドが限定的でもあろう。NISA口座のある金融機関によっては、インド株式への投資は1つしかファンドがないということもあるかもしれない。選択肢が依然として限定的であるということが、インド株式投資へのボトルネック(障害)になっているが、豊かな可能性のあるインド株式への投資を検討しておきたい。(グラフは、インド株式に投資するファンドのパフォーマンス推移)
ウエルスアドバイザー