女優、57歳で歌手デビュー。「何でも自分でやれるいい時代。それを楽しまなくちゃ損ですよ」
ネタ探しも撮影も自分でやるYouTube も新鮮な気持ちでやっています
── 俳優さんなのに、お芝居以外も何でもご自身でやられるのですね。あと、人の協力を得るのも上手です。 とよた 自分がやりたいと思って、やり方がわからなかったら「これどういうことですか?」と、知っていそうな人にすぐ聞いてしまうタイプではありますね。相手に純粋にやりたいという気持ちが伝わったら、わりと助けてくれるんですよ。 ── YouTubeチャンネルも、1年ほど前から始められてます。 とよた これも自分で企画を立てて、週3回くらい自撮りしています。最初は忙しいし、無理かなと思ったんですけれど、やると決めてからは、一生懸命やっています。他のYouTuberの研究もすごくしていますよ。 1週間コーディネートの洋服選びも、街ブラ企画で撮影させていただく商店街やお店の許可取りも、全部、自分。お電話をして「私、とよた真帆と申しますが、撮影許可をいただけませんか?」って聞いたりして。そういうことを自分でやるのに抵抗はないですね。
── こちら(インタビュー場所)のレストランも経営されて。飲食店をやりたい気持ちも、以前からあったのですか? とよた いや全然。でも青山が亡くなってから、1人で夕飯を食べることが多くなって、夕方からの時間を誰かと一緒に過ごせないかな、って思うようになって。そんな時、ちょうど好条件で物件のお話が来たんです。レストランをやれば、シェフもいるし、お友達も来てくれるからいいかも、と始めました。そうしたら、ここで人の輪がすごく広がった。だから楽しくて、ほぼ毎日のように顔を出しています。
夫と過ごしていた時間を、今はフルで自分のために使っています
── 俳優業のほか、歌手、YouTuber、飲食店オーナーと、フル回転ですね。 とよた ほかにも、日本盲導犬協会の理事や、不動産会社の社外取締役も務めています。 私、子供の頃からハングリー精神の塊で、興味の湧いたことには常に種まきをして、活動を広げる手立てを増やしておきたいタイプなんです。 それに夫が亡くなって、自分のために使える時間がより増えた。ちょっと言葉は悪いかもしれませんが、夫と一緒だと夕方に「真治くん、ご飯どうしようか?」みたいな感じで時間がとられたりしますよね。でも今は、犬、猫、金魚、植栽、母のケアをすれば、あとは自分の時間。「ちょっと休めば?」と止める人もいないから、ずっと仕事ができるんです。 ── 普通は、そんなに時間が捻出できないですよ。休みたいし。 とよた あまり休みたいとも思わないんですよ。俳優の仕事だけは、真剣になるスイッチが入って重圧を感じるんですが、その他の仕事は、これも言葉が悪いかもしれませんが、自分の楽しみの延長という感じなので、苦にならないんです。 それに、今はやろうと思ったら、YouTubeの撮影でも何でも自分でできる。すごくいい時代ですよね。私が芸能の世界に入った頃は、こうなるとは思わなかった。だから、今後も面白そうなことがあったら、自分でどんどんやっていくでしょうね。