渋幕、市川、栄東はどうなる?最終予想「首都圏中学入試2025」1月入試は開智と昭和学院のグループ校に勢い【男子受験生編1】
● “全治5年”の千葉私立中学入試 20日は千葉の入試解禁日である。新型コロナ禍で、都県境の川を越えて受験する流れが止まると、「お試し受験」の埼玉が大きく影響を受けたが、地元受験生中心の「本気の千葉」でも東京からの受験生が減るという影響があった。四模試の志望状況を見ていると、ようやく新型コロナ禍以前の水準に戻りそうで、千葉の私立校にとっては“全治5年”のパンデミックだったといえそうだ。また、20日から28日まで各校は入試を設定しているが、各日の主役となる学校の入試回が明確で、併願先は比較的選びやすいだろう。 2024年に最多の1675人が受けて2.25倍だったAランクの市川[1回]は志望者数が微減で、25年も同様の競争状況になりそうだ。これまで男子180人と女子100人だった募集定員を、25年は男女280人と変更した。男子受験生の志願状況がどのように変化するか、24年の東京大学合格者数30人が与える影響と共に注目したい。 この日、県内で2番目に多くの受験生を集めるのがDランクの専修大学松戸[1回]で、24年は877人が受験して2.25倍だった。志望者数は微減傾向にある。受験者数でこれに次ぐのがFランクの東海大学付属浦安[A]で、364人・2.22倍だったが、こちらは9月の1割強減から10月は2割弱減へと緩和気味で、25年は2倍割れも視野に入りそうだ。 他に24年に100人以上の受験生がいた入試回としては、Gランクの光英VERITAS[1回]と千葉明徳[適性検査型]が186人・1.63倍と122人・1.11倍で、Eランクの成田高校付属[一般]が122人・1.94倍となっている。志望者数を見る限り、光英VERITASと成田高校付属はいずれも2割減で、25年は緩和が見込まれる。 ここまでは比較的緩和傾向の入試回が続いた。志望者数が100人に満たない入試回の中には勢いを感じさせるものが幾つかある。24年に92人が受けて4.84倍だったEランクの昭和学院[国語1科]は、9月1割半増、10月5割弱増と人気がだんだん高まっており、25年は5倍乗せ確実の情勢である。Gランクの二松学舎大学附属柏[総合探究1回]は、74人が受験して1.12倍だったものが、9月1割半増、10月には4割弱増とこちらも上昇機運にある。それでも25年は受けやすく受かりやすい倍率が続きそうだ。 20日午後は、Bランクの昭和学院秀英[午後特別]に注目だ。上位校レベルでは珍しく人気が上がっており、志望者数は9月に1割半増だったが、10月には微増になっている。24年に343人が受けて3.94倍で、25年に4倍乗せは十分にあり得る。Eランクの昭和学院[算数1科]は192人が受けて2.43倍だったが、志望者数が9月に3割半も増えて驚かされた。10月には微増と落ち着いたものの、23年3.1倍だったことを考えると、25年にも倍率を増すだけの潜在力はありそうだ。