高木美帆、W杯通算30勝も表情晴れず「節目はもうちょっといいタイムで迎えたかった」【スピードスケート】
スピードスケートのW杯第1戦長野大会は22日に長野市のエムウェーブで開幕した。女子1500メートルは高木美帆(30)=TOKIOインカラミ=が1分55秒02で優勝し、他種目と合わせてW杯通算30勝を達成。女子500メートルでは吉田雪乃(21)=寿広=が自己ベストの37秒74でW杯初勝利を挙げた。 30勝目の表情は晴れなかった。「ぱっとしないタイムだった。そのあたりは悔しい気持ちが残るレース」。15日の四大陸選手権からタイムを落とした反省が口を突いて出た。 四大陸選手権の舞台だったYSアリーナ八戸から、高速リンクで知られるエムウェーブへの移動に「逆パターンで対応しきれていない」という。「ここ(エムウェーブ)はもっとスピードが出るリンク。そこで少し油断というか、そういうところがあったんじゃないかな」と反省を語った。 30勝目は「知らなかった」といい、「節目はもうちょっといいタイムで迎えたかった」と苦笑しつつ話す。「たぶん、1500メートルでもう1個上に行くのに何かつかまなきゃいけないところに来ている。模索している状態」。世界記録保持者が、さらに上の領域へ試行錯誤を続ける。 欧州勢も参戦する今季国際大会の開幕戦は「女子は全体的にタイムがぱっとしなかったと感じている。ここからもっと盛り上がってくる」。苦み交じりの節目をへて、本格化するW杯の戦いに目を向けた。
中日スポーツ