食べ物による窒息、半数は餅が原因。では残りの半数は?喉に詰まりやすい食べ物と予防策を栄養士が解説
喉に詰まりやすい食品の印象は「お餅」が非常に有名です。 食品が喉に詰まってしまう事故の約半数近くがお餅による事故です。 では、残りの半数はいったいどのような食品が多いのか? 今回は管理栄養士に注意する食品と予防方法を詳しく解説します。 ◆写真で詳しく見る|食べ物による窒息、半数は餅が原因。では残りの半数は? ■なぜ喉に食べ物が詰まりやすくなるの? 喉に食べ物が詰まりやすくなるのは大きくわけて2つの要因があります。 ■■食べ物以外の要因 年齢を重ねると噛む力や飲み込む力の低下や歯の噛み合わが悪くなる、唾液の量が少なくなるなどの理由で喉に詰まりやすくなります。 最近では大人だけではなく小さな子供も喉に詰まりやすく注意が必要です。 子供の歯はすべて生えそろうまでに3歳前後と時間がかり、食品を噛む力にムラが出やすいため喉に詰まりやすくなってしまいます。 ■■食べ物の要因 食品は表面の柔らかさや弾力性・硬さ・噛み切りにくさ・大きさ・吸水性などの形状が、関連すると推測されています。 ■お餅以外で喉に詰まる食べ物とは ■■魚介類・肉類 意外かもしれませんが、肉類・魚介類にも貝類やイカなど弾力があり噛みきれなかったり、十分に細かくならずに飲み込むことで喉に詰まりやすくなってしまいます。 ■■ピーナッツなどのナッツ類 ナッツ類は食品自体に非常に水分が少なく、口の中で細かくなることで詰まりやすくなり、また、噛む回数が少ないことでかけらや粒がそのまま喉に詰まりやすくなってしまいます。 ■■おにぎり おにぎりは米をぎゅっと手でにぎってお米同士がくっついた状態の食べ物です。 さらに、海苔で巻かれていると噛み切りにくさも出てきます。 そのため唾液が少ない方や飲み込む力が弱いかたなど喉に詰まりやすくなります。 日本では押し寿司なども喉に詰まりやすいメニューです。 ■■ブドウやトマトの形状の食品 ブドウやトマトは水分も多く表面のツルツルしているため、そのまま喉の奥に入ってしまい詰まりやすくなるケースが多いです。 ■喉に詰まらせない予防方法とは? 海外では喉に詰まりやすい食品で販売を禁止された商品もありますが、日本での販売禁止という事例はないようです。 そのため私たち食べる側がしっかりと、食品を見極めて年齢や食べ物の形状などに注意して食べる必要があります。 食べる時にいくつかのポイントがあります。 ・姿勢を正しく、食べることを心がけましょう。 ・丸い形状のものはカットして食べましょう(例トマト・ブドウなど) ・ よく噛んで食べましょう ・水分の少ない食品を食べる時は汁物など水分も用意しましょう 食べる時のポイントを心がけて安全に食事を楽しみましょう。 〈参考文献〉 厚生労働省eヘルスネット:食品による窒息事故 食品安全委員会 食べ物のよる窒息事故を防ぐために ライター/竹内寿美恵(管理栄養士)
竹内寿美恵