民進・長島昭久衆院議員が離党の意向(全文1)真の保守をこの国に確立したい
民進党の長島昭久元防衛副大臣(衆院比例東京ブロック)が離党する意思を固め、10日午前11時から記者会見した。 4月7日に更新した自身のブログでは「真の保守政治を追求して来た私にとり、価値観の大きく異なる共産党との選挙共闘路線は譲れぬ一線を越えることを意味し、国民の理解も得られないと考えた結果」と記している。 長島氏は1962年生まれの55歳。2003年に衆議院東京21区で初当選し、現在5期目。 ※一部、判別できない箇所がございますことをご了承ください。
野田幹事長に離党届を提出
司会:それではよろしいでしょうか。よろしければ始めさせていただきます。まず最初に長島のほうからコメントを発表させていただきます。そのあと質疑応答に入ります。よろしくお願いします。 長島:本日は大変お忙しい中、お集まりいただきまして本当にありがとうございます。私、長島昭久、本日ここに1人の政治家として独立を宣言いたします。つい今し方、野田幹事長に離党届を提出してまいりました。それでは座らせていただきます。 このたび私が民進党を離れる決意をした最大の理由は、保守政治家として譲れない一線を示す、この1点であります。共産党との選挙共闘という党方針は、私にとり受け入れがたいものであります。一昨年の安保法制廃案の熱狂の中で突然、打ち出された共闘路線は、まともな党内論議もないまま共産党主導で進められ、最近では民進党の基本政策にまで共産党が影響を及ぼすかのような場面が目立つようになりました。消費税しかりTPPしかり、エネルギー政策しかり、憲法改正問題しかり、そして今、審議入りもできない状態で紛糾しているテロ等準備罪法案しかりであります。 なお、誤解のように申し上げておきますが、私は個々の共産党議員の皆さんは皆、優秀で正義感にあふれ、真剣に議会活動に取り組んでおられます。そのことは十分、承知しております。政策の方向性は異なれど、その質疑の内容には常々、敬服してまいりました。しかし、衆議院議員選挙は政権選択の選挙であります。そこにおいて国家間の目指すべき社会像も著しく異なる共産党と選挙協力するということは、参議院議員選挙で選挙協力を行うこととは本質的に異なる、そのように考えております。従って、国民の理解を得ることは難しい。そのように考えます。 特に国家の基本である外交安全保障政策において、私の目指すリアリズムと共産党の路線とは残念ながら重なることはありません。それを安保法制廃案という、とても現実的とは思えない1点で折り合いを付けようとしても、政権を担った途端、たちまち破綻することは火を見るよりも明らかです。 これまで私が外交安全保障政策に力を入れてきたことは周知のとおりであります。今般のアメリカによるシリア空爆。暴発寸前の朝鮮半島情勢を目の当たりにし、わが国の安全保障のためにアメリカと同盟関係を強固にし、わが国独自の国防努力を行っていくことは、まさしく焦眉の急であります。安全保障はやり過ぎても、やらなさ過ぎてもいけません。国際情勢の現実を直視しながら、深慮、慎重に配慮する。深慮を持って力の行使を判断せねばなりません。これが外交安全保障のリアリズムであります。そのような私の問題意識と現在の党の政策との間には、覆い隠しようのない断絶があります。そのこと故に、このたび離党という決断に至ったことは偽らざる事実であります。 しかしこれだけで、これだけでは離党の説明にはなっても、冒頭に私が申し上げた独立することの説明には不十分だと思っています。実は、私には1人の保守政治家として、どうしてもやり遂げなければならない大義がございます。今日はせっかくの機会なので、そのことについて少しお話を申し上げたいと思います。私にとって、今回の行動の大義は真の保守をこの国に確立したい、この1点であります。