ロシア派遣の北朝鮮兵、戦闘参加知らず動揺か…脱北の元軍人「初の外国にワクワクしていたかも」
ロシアに派遣された北朝鮮軍部隊とウクライナ軍の戦闘が本格化する中、ウクライナは北朝鮮兵に関する情報を積極的に公開している。国際社会の関心を集めて支援や協力を引き出すとともに、ロシアや北朝鮮に対する圧力強化につなげる狙いがあるとみられる。 【写真】「体格がきゃしゃ」という指摘も…ロシアに派遣された北朝鮮兵とされる映像
北朝鮮で10年間の軍歴がある脱北者の男性(58)は、ロシアに派遣された北朝鮮兵の多くは戦闘に加わることを事前に知らされておらず、前線で動揺が広がっている可能性を指摘した。
男性は2013年に脱北して中国に身を潜め、22年にアイルランドに渡った。首都ダブリンで11月中旬にインタビューに応じた男性は、「多くの兵士は初めて外国に行けることにワクワクしていたかもしれないが、具体的な派遣場所は事前に聞かされていなかったのではないか。いざ戦場に送られることになり、動揺しているだろう」と推し量った。
「北朝鮮の軍は刑務所と同じ。物をあげるから出てこいと呼びかけても出られない」と語り、北朝鮮兵への投降呼びかけに加え、国際社会が投降を後押しするような策について知恵を絞る必要性を訴えた。(ダブリン 蒔田一彦)