【初対談 沖尚・比嘉公也 × 興南・島袋洋奨】「もう1度、沖縄のチームで勝てるところを見せる」甲子園優勝を知る2人の指導者が語る沖縄高校野球界の未来【特別企画・後編】
島袋:私生活もしっかりしていかないと、野球引退した後の人生も長いので。そこを指導できるような指導者を目指して頑張っていきたいですね。 比嘉:(金城孝夫監督は)県外で長く指導者をしていたので、「沖縄はルーズすぎる」「甘さが練習から見られる」と指導し続けていた。だから甲子園でも勝てたのかどうかは分かりませんけど、違いがあるとすれば生活面とか、ルーズな部分を徹底的に指導されたことが結果につながったんじゃないかなと思っています。 島袋:(我喜屋優監督も)社会人でも監督やられてますし、北海道に長くいらっしゃった方なので、私生活、野球よりもまずはそこが大事だという指導を今も受けています。 ■甲子園優勝チームのエース左腕 互いの印象は? 左腕で、優勝チームのエース。母校の指導者。いくつもの共通点があるように見える比嘉と島袋。互いにどんな印象を持っているのか聞くと、野球好きにとっては興味深いトークが… ーともに背番号「1」を背負って甲子園で優勝。共通点は? 比嘉:左投げというところだけですね(笑)。僕は甲子園の決勝戦、投げてないですし、島袋は春夏の決勝でマウンドを守っているという点はやはり凄い。雲の上というか、凄い存在です。(編注:1999年の選抜決勝で沖縄尚学は背番号「12」の照屋が登板、優勝投手に) 島袋:共通点というより僕が羨ましかったのは、(比嘉公也さんは)手足が長いので、そこは自分が持っていないものなので、憧れます。 比嘉:なんの話?(笑) 島袋:自分が持っていないものには憧れますし、すごくいいなと。その点と、やっぱり左投手はインコースをしっかり投げられないと、なかなか勝てる投球につながらないと思いますので、そこを投げ切ることに関して、大切だなと思います。 比嘉:(島袋洋奨さんは)強い球を自在に操れるというか。速くて強いボールを打者の体寄りに投げられるところが一番の強みだし、だから勝っているんだろうな、と見てました。クロスファイヤー(利き腕の対角線上のコースに投げ込む球)とか、羨ましかったですね。球が強いので。 島袋:今自分は興南にいてライバルではあるけど、ライバルであり続けたいので、僕もしっかり(比嘉公也さんの)背中を見て、ちょっとおこがましいですけど、沖縄尚学とは本当に切磋琢磨して頑張れるようにしていきたいなと思います。 ーお互い話してみて、印象は変わった? 比嘉:見たまんま。やっぱりすごく “いい人” ですね。 島袋:最初の印象はすごく厳しいイメージをもっていたんですけど、話すと思っていたよりも近寄りやすいというか、話しやすい方だなと。