『育児とは育自なり』お寺の“ありがたい”提示版大賞 入選作のきっかけは「子の指摘」食卓ではっとした
熊本放送
お寺の掲示板に『ありがたい言葉』が書かれているのを見たことはありますか?このお寺の掲示板、実は全国コンクールがあるんです。 【写真を見る】近隣住民の「毎月の楽しみ」に?歴代の『ありがたい言葉』の一部 新作を掲示すると、小学生たちも振り返る 「輝け!お寺の掲示板大賞」は、掲示板の写真をSNSに投稿し、標語内容のありがたさやユニークさ、インパクトなどを基準に賞を決めるものです。7回目の開催となる今年(2024年)受賞したお寺で、「はっ」とさせられる標語の製作現場を取材しました。 ========================= ■『育児とは育自なり』 “「育児」とは、子育てをする中で育てる側も共に学び、親として育てあう、「育自」でもあるかと味わうことです。 我が家には3人の子どもがいます。 以前、子どもとの食事の際に、「好き嫌いをせずに食べなさい」と注意すると、「お父さんも好き嫌いしてるじゃん!自分が出来んことを言わんでくれん!?」と言い返されたことがありました。 私には、「育児」の前に「育自」が必要なようです。” ( 『西照寺 伝導掲示板(4)』から 一部抜粋) ========================= この言葉を書いたのは、熊本県菊池市にある創建約400年の西照寺・14代目の高千穂翔(たかちほ しょう)住職(39)です。今年7月に掲示したところ、「輝け!お寺の掲示板大賞」で上から2番目の「仏教伝道協会賞」に入賞しました。 西照寺 高千穂翔住職(39)「実感がないというのが率直な感想。認めてもらえるというのはありがたいと思います」 ■着想は「映画」や「子どもの漫画」からも 西照寺の掲示板は、高千穂さんの父親でもある先代の住職が1990年に始めたもので、7年ほど前に寺を継いでからは高千穂さんが書いています。 高千穂住職「映画を見たり子どもたちが読んでいる漫画を読だりして『この言葉いいな、仏教の教えに通ずるんじゃないかな』と思って書くこともあります」 月に1度書き換えているという掲示板。この日は12月分をしたためました。