年末年始の「子どもの急な体調不良」どう備える? 医師が解説する発熱時のポイント
子どもが下痢や嘔吐をした場合はどう対応すべき?
―年末年始は普段と違う食事をする機会も増えますが、子どもが下痢や嘔吐をした場合はどのように対応すれば良いでしょうか? お正月はごちそうや外食が増えるため、子どもの胃腸に負担がかかりやすくなります。生活リズムの乱れも影響します。 嘔吐や下痢が起きた時は、以下の点に注意してください。 •下痢止めを使用しない 下痢は体が不要物を排出しようとする自然な反応です。むやみに止めず、水分補給を優先しましょう。経口補水液(ORS)を少しずつ与えてください。 •嘔吐時は安静と水分補給を徹底 吐いた直後は30分~1時間ほど飲食物を控え、様子を見守ります。その後、少量ずつ水分を与てください。 ―長期休暇中、体調不良時の受診判断についてアドバイスをお願いします。 次の症状が見られる場合は迷わず医療機関に相談してください。 •40度以上の高熱が続く、またはけいれんを伴う •嘔吐や下痢が止まらず、脱水症状が疑われる •意識が混濁し、普段と明らかに様子が異なる ―事前の準備として何をしておけば安心でしょうか? •近隣の休日診療所や夜間救急対応の病院を事前に確認し、診療時間や連絡先をメモしておく。 •常備薬や救急セット(解熱剤、経口補水液、冷却シート、体温計など)を揃えておく。 •感染症対策として、インフルエンザやコロナの検査キットがあれば安心です。 ―最後に、保護者の方へのメッセージをお願いします。 子どもの体調不良はいつ起きても心配なものです。事前の準備と冷静な対応が、何よりも安心につながります。保護者の方自身も落ち着いて対応できるよう、情報を整理し、大切なお子さんの健康を守りましょう。
吉澤恵理