ヘッジファンド、テスラや金融株取得 トランプラリーに先立ち
Carolina Mandl [ニューヨーク 14日 ロイター] - 米大統領選で共和党のトランプ前大統領が勝利して株価が上昇した「トランプラリー」に先立ち、ヘッジファンドが2024年第3・四半期に金融株や電気自動車(EV)大手テスラ、刑務所運営会社株などの保有を増やしていたことが有価証券報告書で明らかになった。 トランプ氏の勝利を受け、銀行業界への規制が緩和されるとの期待感が銀行株を押し上げた。米大型銀行を対象としたKBW銀行株指数は今年9月末から約17%上昇し、大統領選があった今月5日以降も12%弱上げた。 ブリッジウォーター・アソシエイツは金融大手のゴールドマン・サックス、モルガン・スタンレー、ウェルズ・ファーゴ、BNY(旧バンク・オブ・ニューヨーク・メロン)、シティグループの保有を増やした。ドルベースで保有が最大だったのはウェルズ・ファーゴで、9月末時点で7960万ドル相当に達した。ただ、これらの株を10月以降も保有していたかどうかは分かっていない。 D1キャピタル・パートナーズはバンク・オブ・アメリカ株を1億7490万ドル相当購入した。 コアチュー・マネジメントは米投資ファンドのKKRの株式を270万株(3億5500万ドル相当)、米プライベートエクイティ(PE)企業のブラックストーンを19万5969株(約3000万ドル相当)それぞれ新たに購入した。一方、メタ・プラットフォームズと半導体大手エヌビディアの保有株を大幅に減らした。 一部のファンドはトランプ氏との親密な関係が追い風になるとみられるテスラ株を購入。サード・ポイントは新たに40万株、バイキング・グローバルは43万6272株を取得。コアチューは保有数を36.4%増やして220万株とした。 ディスカバリー・キャピタル・マネジメントは刑務所運営会社ゲオ・グループの株式を新たに3億8710万株取得。ゲオはトランプ氏の不法移民対策強化で需要が高まるとの期待から、選挙以降84%超急騰している。