<ヘッドフォン祭>Austrian Audioの最新スタジオヘッドホン披露/ORB、HEDDphoneからも新作が登場
フジヤエービックが主催する「秋のヘッドフォン祭」が、ステーションコンファレンス東京にて本日11月2日に開催されている。Austrian Audio、ORB、HEDDphone、フォーリーフ(BQEYZ/NiceHCK.)などの注目の新製品を中心にレポートしよう。 ■Austrian Audio -スタジオ向けのエントリーモデル登場 Austrian Audioからは、先日発表になったばかりの最新密閉型ヘッドホン「Hi-X20」が初お披露目された。スタジオ向けユースのエントリーモデルという位置づけになり、3.0m長のロングケーブルが付属することも特徴。 44mmダイナミック型のHi-X ドライバーは「Hi-X15」と共通だが、“チューニング”を変えて音質をコントロールしているとのこと。同社のヘッドホンアンプ「Full Score One」を組み合わせて聴いてみたが、X20は自然で伸びやか、肩肘張らないまさに無色透明といいたくなるナチュラルな質感が魅力。一方のX15ではより中高域のリッチさや鋭さなどが感じられた。 ■ORB -モニターとリスニングを両立するイヤホン ORBからは、12月1日発売予定の新イヤホン「BF-IEM」(Brilliant force-IEM)が初お披露目。ORBらしく、ケーブルを同社の製品(Clear force Nova 2nd等)から選択が可能で、価格はケーブルにもよるが10万円前後を予定する。 同一のBAドライバーを4基搭載するというちょっと興味深い仕様で、クロスオーバー等は持たないシンプルな設計となっている。社長の竹内さんによるとORBはプロ向けオーディオ機器、コンシューマー向け機器の双方に強みを持つからこそ開発できたモデルということで、「モニター調のサウンドと音楽を聴く楽しさ、それらを両立したモデルとして訴求していきたい」と展望を語ってくれた。 ■HEDDphone -抜けの良さや華やかさも加わった新モデル ハイルドライバー搭載のヘッドホンを展開するドイツ・HEDDphoneブランドからは、新たに“よりハイファイのリスニングユース”を狙ったという「HEDDphone TWO GT」が初登場した。既存モデルと外観はほぼ変わらないが、振動板の曲げ方を変更したほか、ケーブルもより太くグレードの高いものを選定するなど、音質をより進化させたモデルとなっているという。 もともとはスタジオユースを想定して開発したモデルであったが、予想以上にコンシューマー市場からの反響が良かったことから、このGTモデルの開発に着手。音を聴かせてもらうと、艶感と密度感の濃さが魅力的なことに加えて、GTでは抜けの良さや華やかさが加わった印象。 ■フォーリーフ -新規取り扱いを開始したNiceHCK.を中心に披露 フォーリーフは、同社が取り扱うBQEYZ(ビーキューアイズと読む)並びにNiceHCK.(ナイスエイチシーケーと読む)のイヤホンやリケーブルなどを中心に展示。NiceHCKは今年10月に取り扱いを初めたばかりのブランドで、HCKとは会社名のShenzhen Huachungkexin Electronicの頭文字をとったものとのこと。フラグシップの「Himalaya」を中心に展示を行っていた。 BQEYZについては、特にダイナミックドライバーと骨伝導をハイブリッドした「Winter Ultra」が好評だという。ダイナミックドライバーは主に中低域を、骨伝導ユニットは主に中高域の音質を担っているとのこと。メタリックなブルーの仕上げも印象的なイヤホンだ。
ファイルウェブオーディオ編集部・筑井真奈
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