地元から世代を超えて愛される…“ふるさと”を思い出すラーメン店 2代目の女性店主が守る父の味
■あっさりした味わいの中に深いコク…ほていやの名物「チャーシューメン」
チャーシューの旨みがしみ出たこの「醤油ダレ」にも、秘密がありました。 この「醤油ダレ」に父から受け継いだ特製の出汁を合わせてラーメンのスープにします。麺は昔ながらの中太ストレート麺です。 仕上げに自慢のチャーシューをたっぷりとトッピングして完成。あっさりした味わいの中に感じる深いコクの「チャーシューメン(1400円)」は、「ほていや」で半世紀以上、地域で愛されてきた名物です。 「ほていや」は、1973年(昭和48年)に遠藤さんの父、庸介さんが屋台からはじめました。庸介さんが2011年(平成23年)に他界すると、長女の遠藤さんが、迷わず2代目として後を継ぎました。 それ以来必死に守ってきた味のバトン。そして味以外で、父親から受け継いだのが、「屋台」です。 店の設えは、父親の屋台をそのままに。変わらぬ味と変わらぬ雰囲気で、常連客を迎え入れます。
■親子も夫婦も子供も従業員も…世代を超えてほていやを愛する地域の人
午前11時半に開店すると、お客さんがやってきました。 夫婦で来店した夫: 50年前から(来ている)。この近くを通ると「きょうやってるのかな」ってそういうのを気にする。 男性の妻: (夫と)付き合っている時から(来ている)。 Qここでデートもしましたか はい。 Q何と言って連れて来られましたか 「ラーメン食べよ」って。 夫婦で来店した夫: ずっと続けてほしい。 男性客C: 月に2、3回は来るな。昔からの中華そばを食べるならここ。あといまうちがハマっているのがチャーシュー。ブロック売りのチャーシューもあるのでそういうのも狙って。 男性は自宅でも、テイクアウトしたチャーシューを炒めてチャーハンにしたりして、ほていやの味を楽しんでいるといいます。 高校3年の女の子: 17歳です。高校3年生です。小学生の時から通っているので、10年以上は通っています。 ほていやの店主 遠藤静江さん: 可愛い、娘みたいなものです、似てないですけど。お父さんと2人で来ることもあるし、お母さんと2人で来ることもあるし、こうやって1人で来てくれることもある。 マイどんぶりを持参して、テイクアウトする常連客もいます。 女性客: 何年前かわからないけど、ここができてから来ています。 ほていやの店主 遠藤静江さん: きのうラーメンだったでしょ。 女性客: そうそう。毎日来ているね、なんだか。きのうラーメンだったからきょうはチャーシュー丼。なくてはならないありがたいお店。 地元の人たちにとって欠かせない「愛されラーメン店」ですが、お店を一緒に切り盛りしている従業員の女性も、元はお客さんでした。 従業員の女性: ばぁちゃんでしょ、お母ちゃんでしょ、わたしでしょ、子供でしょ、いま孫も産まれて。(客で来ていて)ナンパされました(笑) Q声をかけられた時は ラーメン毎日食べられるって(笑)