30代独身、親に「早く結婚して家を買って、孫の顔を見せて」と言われます。生活が多様化している時代とはいえ、結婚・マイホーム購入・出産をすることが普通ですか?
30代独身会社員のAさんは、親に「早く結婚したほうがいい。家を買って孫の顔を見せてくれ」と言われ続けてうんざりしています。しかし、生活が多様化している時代だといっても実際には、結婚して・マイホームを買って・子どもを産んで、という人生を歩むことが普通なのかと、少し不安になるのだそうです。 本稿で、近年の初婚年齢や住宅購入時期、初産年齢などを見てみましょう。
初婚の平均年齢と第一子出産時の母親の平均年齢は?
厚生労働省が作成した「令和5年(2023年)人口動態統計月報年計(概数)の概況」によると、2023年の初婚年齢の平均は、夫が31.1歳、妻が29.7歳となっています。また、第一子出産時の母の年齢の平均は31.0歳でした。 参考までに約30年前(ご両親の時代)の1975年と比較すると、初婚の平均年齢は夫が4.1歳、妻は5.0歳高くなっています。それに伴い、第一子出産時の母親の平均年齢も5.3歳高くなっています。 表1:初婚平均年齢、第一子出産時の母の平均年齢 / 単位:歳
(厚生労働省「令和5年人口動態統計月報年計の概況」より筆者作成) なお、第一子出産時の母親の年齢の分布は、「25歳~29歳」と「30歳~34歳」それぞれが33.8%、33.7%とほぼ同率で最多となり、次に16.7%の「35歳~39歳」が続いています。 表2:第一子出産時の母の年齢の分布 / 単位:人
(厚生労働省「令和5年人口動態統計月報年計の概況」より筆者作成)
初めて住宅取得をする年齢の平均は?
国土交通省住宅局が作成した「令和4年度住宅市場動向調査報告書」をもとに、住宅取得時の世帯主の年齢の推移を調べてみました。 新築の場合、注文戸建、分譲戸建、分譲集合すべてにおいて「30歳代」の比率が45%~50%を占め、次に「40歳代」が続き、合わせると67%~75%になります。中古住宅になると、戸建も集合住宅も「30歳代」と「40歳代」で同率となっています。合計すると65%になっています。 表3:住宅の一次取得者の世帯主の年齢 / 単位:%