【オーストラリア】豪9月新車販売12.4%減、経済低迷が購買抑制
オーストラリア自動車産業会議所(FCAI)は3日、9月の新車販売台数が9万7,020台となり前年同月比で12.4%減少したと発表した。2カ月連続での減少となり、経済低迷が購買意欲に影響し販売が減速している。ただハイブリッド車(HV)やプラグインハイブリッド車(PHV)は引き続き好調となった。 新車販売のうち58.2%を占めたスポーツタイプ多目的車(SUV)は、前年同月比11.9%減の5万6,440台。SUVを除く一般乗用車の販売は22.2%減の1万4,488台だった。 メーカー別では、トヨタ自動車が1万8,110台で引き続き1位。2位はフォード(8,303台)で、3位はマツダ(8,201台)となり、上位3位は前月から順位が動かなかった。 モデル別では、トヨタの「RAV4」が5,182台で1位となった。2位はフォードの「レンジャー」で4,485台、3位はトヨタの「ハイラックス」で4,313台だった。 州・準州別では、◇首都圏特別区(ACT):23.1%減◇ニューサウスウェールズ州:16.8%減◇ビクトリア州:16.5%減◇タスマニア州:11.1%減◇クイーンズランド州:8.3%減◇南オーストラリア州:3.8%減◇西オーストラリア州:0.2%減――と減少した。北部準州(NT)は5.6%増と唯一増加した。 HVの販売台数は1万3,579台で前年同月比34.4%増、PHVは2,470台で89.9%増と好調だった。電気自動車(EV)は3,561台と前月比59.6%減となり、年初来でも6万1,262台と前年同期比で6.8%落ち込んだ。 FCAIのウェーバー最高責任者は、消費者嗜好(しこう)の3つのトレンドとして、HVとPHVが人気なことのほかに、「SUVとピックアップトラック(UTE)が新車販売の8割と大半を占め、販売上位9位は中型・大型SUVか小型商用車だった」と指摘。また、「EV販売は、供給や新型モデルの投入が多いにもかかわらず、前月に引き続き9月も落ち込んだ。EV市場は、中型乗用車や小型・中型SUVなど非常に限られている」と分析した。