【2024年】THRが選ぶベストパフォーマンス俳優15選
2024年、多くの有名俳優がそれぞれのキャリアに残る名演技を披露し、これからのキャリアを切り開く輝きを放った俳優もいた。 【2024年】THRが選ぶベストパフォーマンス俳優15選 例えるならば、エイドリアン・ブロディは『戦場のピアニスト』のオスカー受賞演技を彷彿とさせる、ホロコースト生存者を『ブルータリスト』で演じ、喜びと苦しみを全身で表現し、ニコール・キッドマンは『ベイビーガール』で非凡な女性の欲望を率直に描き、新たな価値観を印象つけた。 デミ・ムーアは『The Substance(原題)』で、女性のキャリアに訪れる「賞味期限」という自身の経験を反映させた切実なキャラクターを演じ、ダニエル・クレイグは、『Queer/クィア(原題)』でジェームズ・ボンドの印象を完全に振り払い、ルーシュな魅力と心に刺さる痛みを表現し、ウィリアム・S・バロウズの分身とも言える役に挑んだ。 特に今後注目すべき15名(+ダブルエントリー1件)を以下にまとめる。
ミシェル・オースティン(『Hard Truths(原題)』)
マイク・リー監督の辛辣なキャラクタースタディでは、マリアンヌ・ジャン=バプティストが演じた怒りに姉に注目が集まりがちだが、オースティンが演じる妹シャンテルも重要な役割を果たしている。 シングルマザーで美容師のシャンテルは、寛大で心優しい性格であり、姉の感情的な壁を乗り越えようとする。その無条件の愛が姉の硬い殻を少しずつ崩し、怪物のようだった姉を共感を呼ぶキャラクターへと変えていく。
モニカ・バルバロ(『名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN』)
『トップガン マーヴェリック』や2021年のインディー映画『The Cathedral』で注目されたバルバロだが、ジェームズ・マンゴールド監督のボブ・ディラン伝記映画でのジョーン・バエズ役では一段と輝きを増した。 ディランを演じたティモシー・シャラメに負けない存在感を放ち、演技と歌声の両方でスクリーンを圧倒した。
ユラ・ボリソフ(『ANORA アノーラ』)
ショーン・ベイカーのカンヌ・パルムドール受賞作『ANORA アノーラ』は、ロシアの大富豪の息子と突発的に結婚したブルックリンの性労働者アノラを中心に展開する。彼女は家族からの圧力に屈することなく、自らの立場を守ろうと奮闘する。物語は彼女の強さの裏に隠された傷を明らかにし、ロシア人俳優ユーラ・ボリソフ演じる用心棒イゴールの繊細な優しさがそれを際立たせる。ボリソフは、過去の出演作と比較してさらに感動的な演技を披露し、予想外の優しさを見せるキャラクターを魅力的に描いている。