「休日も仕事のことを考えている人」の方が、生産性が低いワケ
伝説の戦略コーチ、ダン・サリヴァンが提唱した「10x」は、同じ時間で10倍の成果を出すための仕組みです。やりたい仕事で10倍の成果を出しつつ、働く時間を減らして、豊かな人生を手に入れることを目的としています。 【グラフ】日本の働き方の実情とは...長時間労働の推移 「10x」では、心身の活性化のために、仕事をいっさいしない「自由の日」を設けることが推奨されています。本稿では、「10x」実践者である名郷根修さんが、自由の日を持つ効能について語ります。 ※本稿は、名郷根修著「10x 同じ時間で10倍の成果を出す仕組み」(日本実業出版社)より、内容を一部抜粋・編集したものです。
休日に仕事のことを考えてしまっていませんか?
私は「自由の日」を取り入れようとしたとき、仕事をいっさいせずに過ごそうと意気込んでいたのですが、最初はまったくうまくいきませんでした。 というのも、「自由の日」にどうしても仕事のことが気になり、仕事のメールやチャットツールを開いたとたん、返信が止まらなくなってしまいました。そして気づけば1日の大半が終わってしまっている、ということもざらにありました。 休みの日は、出勤日に比べて時間に余裕があり、この時間を使って遅れている仕事をしたり、まとまった時間を使って資料づくりをしたりするのが習癖になってしまっていました。 また、休みの日に仕事などの依頼が入ってきたときは、なるべく休み明けに連絡するようにしたり、自分が休み中であることを通知できるITツールを使ったり、休み中には別の担当者が代わりに対応できる体制にしたりしていますが、緊急の仕事が入って、対応せざるを得ないケースもありました。 とはいえ、休みの日にも仕事をしているとオンオフの切り替えがないため、心身の疲れが取れず、クリエイティビティを活かした発想ができなくなってしまったり、仕事に対して受動的な姿勢になりやすいのも事実です。 そこで「自由な日」に仕事をしない、というのも、まずは100パーセント完璧ではなく、80パーセントくらいを目指しましょう(80パーセントルール)。