スティーブ・ジョブズ、カート・コバーン…カルチャー史にその名を刻んだ伝説的人物たちが愛したモデル5選
2.PUMA「SUEDE CLASSIC XXI」 ■ 等身大のスタイルを“イル”に変えるクラシック Run-D.M.C.から届いたマイクリレー。続いては同じくニューヨーク出身の3人組ヒップホップグループ、元祖悪ガキことビースティ・ボーイズの足元に迫る。 ここ日本でも1990年代~2000年代にファッションアイコンとして度々メディアで取り上げられていた彼らといえば、メンバーのマイクDを中心に立ち上げたエクストララージにディッキーズなどのワークブランドを合わせた等身大の西海岸ファッション。名盤『Check Your Head』のジャケット写真では、これにプーマの名物である「スウェード」を着用したキング・アドロックの姿が見られる。 しっかりした背景を持ちながら肩ひじ張らない履き心地は、独自の世界観でサブカル層にも愛されたビースティのごとし。クラシカルだけど今なら周囲と被りづらく、むしろイルで新鮮なアプローチではないか。
3.CONVERSE「JACK PURCELL」 ■ ヒゲとスマイルに息づくグランジ・ムーブメントの匂い 人気のスポーツ選手やミュージシャンといったスターが、自身の専用として共同開発するのがシグネチャーモデル。この「ジャックパーセル」もまた、同名の伝説的バドミントン選手が開発に参加して誕生した……のだが、その名を聞いてまず脳裏に浮かぶはカート・コバーン。 1990年代、オルタナティヴ・ロックを世に広め、グランジ・カルチャーのアイコンとなったバンド、ニルヴァーナのボーカルである。彼がボロボロのジーンズや着古されたネルシャツに合わせていた当時から、トゥ部分の“スマイル”やヒールラベルにデザインされた“ヒゲ”という印象的なディテールとともに、多くの人々に愛され続ける1足。 30年以上経った今も変わらぬルックスと履き心地に、ティーンだったあの頃の記憶と制汗剤の匂いが蘇る。