「50代白髪調査隊がゆく! 白髪の悩みQ&A」美容室だからこそかなう、大満足の白髪対策。プロの染めテクはホームカラーとどう違う?美髪に仕上がるウラには驚きの理論と技が!
白髪に悩んで15年。50代後半の今も白髪対策迷走中のセトッチがその悩みを解消すべく、白髪研究のプロに教えていただく連載。手軽なホームカラーを楽しみつつも、やはり美容室でヘアカラーをお願いすると満足度が高いことを実感している。そこで今回は、単に「白髪を染める」だけではない、プロならではのヘアカラーの技について取材!
【この回の質問に答えてくださった方】
アリミノ 研究開発部 総合研究所 基礎研究室兼業務管理室室長 2003年入社以来、美容室専売品のパーマ、ヘアカラー、ヘアケア、スタイリングの製品開発に従事し、ヘアケアブランド「コアミー」の開発も担当。現在は頭皮や毛髪の基礎研究のマネジメントを行っている。
お客さまのイメージ通りの髪色を実現するのが、サロンにおけるプロの技
セトッチ:ホームカラーをするようになってから、その手軽さがうれしいなとは思っているのですが、やはり「この日はばっちりおしゃれしたい!」という予定があるときや、髪型を変えてイメチェンしたいときなどは、サロンでヘアカラーをお願いしたくなります。 サロン専売のヘアカラー製品、ヘアケア製品などを手がけるアリミノさんは、サロンで髪を染めるメリットをよくご存じですよね。 アリミノ 田中:はい。弊社はサロン専売のヘアケア製品だけではなく、サロンの施術で使われるヘアカラーやパーマ液、シャンプーやトリートメントなどの製品を開発、製造、販売しています。創業の1946年から、美容師さんを通して、皆さんの美をかなえるお手伝いをしています。 セトッチ:1946年? 「戦後すぐ」ということですか? アリミノ 田中:そうです。創業者が戦後の焼け野原になった東京で、もんぺ姿の女性を見て、「女性たちを元気にしていきたい」「女性たちが輝けるようになったときに、日本は復興したといえるのではないか」という思いで、美容事業に取り組んだと聞いています。実際、日本で初めて、戦後にパーマ剤を製造し、発売したのが弊社です。日本にパーマを広めた会社と言ってよいと思います。現在も美容室向けのパーマ液の販売シェア率は日本でトップです。 セトッチ:アリミノさんの歴史=「日本女性を美しく、元気にしてきた歴史」なのですね。 アリミノ 田中:はい。でも、それは「美容師さんの力を通して」です。美容師さんたちは、本当に勉強熱心な方たちが多いです。 お客さまのニーズやライフスタイルは時代とともにどんどん変化しますし、使用する薬剤もどんどん進化しているので、つねに勉強して情報をアップデートしていかないと、お客さまの要望に応えられません。 ヘアカラーに関して言えば、いかに個々のお客さまの要望に合った色、髪質や状態に合った染め方にするかが美容師さんの腕の見せ所ですね。 セトッチ:確かに。どんな色にしたいか、色見本を見せてくれたりして、かなり時間をかけてカウンセリングしてくれますよね。 アリミノ 田中:そうですね。それに色を決める際、美容師さんは単にお客さまの要望の色を聞いて選んでいるだけではないんです。 セトッチ:と言うと? アリミノ 田中:その人の髪の質、髪の状態(傷み具合)によって、どう染めるかを考えるのも美容師さんの技術のひとつです。いちばんわかりやすい例で言えば、毛先と根本では同じ方の髪でも傷み具合が違いますよね。その場合は、毛先と根本でヘアカラーの種類や濃度を替えることがあります。 セトッチ:そういえば、ヘアカラーの薬剤って店の奥でブレンドして持ってきますが、いくつもカップが用意されていることがありますね。 アリミノ 田中:弊社の場合、ヘアカラーの色数や明るさの違いで200種類くらいあります。それをお客さまの髪色に合わせて組み合わせるのはもちろんですが、一人のお客さまの髪でも、頭頂部と側頭部、後頭部など、頭の場所によって髪の太さや質感、色みが異なります。頭のどの部分に塗るかによって、組み合わせを替える場合もあるんですよ。 そこに、さらにその人の髪質によって、どう発色するかも変わってきます。同じ割合で組み合わせたヘアカラーであっても、人それぞれの髪質で仕上がりの色は異なります。あえて単品で染めるという場合ももちろんありますし、メーカーが作った色をお客さまの要望に合うようにするにはどう使うのか、美容師さんのセンスでさまざまな微調整をします。料理人の「レシピ」みたいなものでしょうね。
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