「川崎病の薬が足りない」副院長は焦った 放置すれば子どもたちを治療できない 対策の決め手は「献血」だが…
議論は厚生労働省の血液事業部会などでもされている。有識者からは危機感を訴える声が相次いだ。 「国内自給をどう守っていくか議論が必要」 「国外に頼っていくと、本当に必要なときにグロブリン製剤が手に入るのかといった安定供給上の脅威もある」 国内自給の柱となるのが、献血だ。 日本赤十字社によると、2022年度の献血者数は約501万人。献血量と献血者数は近年増加傾向にある一方で、10代~30代の若い世代では、献血者数はこの10年で約3割減少している。三浦副院長は、免疫グロブリンの需要は今後もさらに増えると予測し、献血の重要性を強調している。 「免疫グロブリンは血液からしか作ることができない点が他の医薬品と大きく異なる。献血の重要性を理解してもらい、献血者数を増やす地道な努力が欠かせない」