サウジカップに照準!ロマンチックウォリアーはダートでも〝最強〟なのか?
【TPC秋山響の海外競馬解析】8日に香港のシャティン競馬場で行われた香港国際競走。最も大きなインパクトを残したのはメインのGⅠ香港カップ(芝2000メートル)を制したロマンチックウォリアー(セン6=父アクラメーション、C・シャム厩舎)だった。 最内枠からロケットスタートを決めた後、行きたい馬を先に行かせ、2コーナーではおそらくは前が詰まることがないようにだろう、内ラチ沿いから離れ、内から2列目を走る強豪タスティエーラの後ろを確保。直線に向いて残り200メートルでタスティエーラをかわして先頭に立つと、最後は鞍上J・マクドナルド騎手が馬をたたえるパフォーマンスをする余裕を見せながら、リバティアイランドの追い上げを1馬身半差退けた。 史上初となるGⅠ香港カップ3連覇を果たしたロマンチックウォリアーは、これで2023年のGⅠコックスプレートから7連勝でGⅠは9勝目。総獲得賞金は1億7732万2706香港ドル(約34億円)となり、ゴールデンシックスティの1億6717万600香港ドルを超えて、世界歴代トップの座に躍り出た。 陣営は今後の目標を来年2月22日にサウジアラビアのキングアブドゥルアジーズ競馬場で行われる世界最高賞金レース(総賞金2000万ドル=約30億円)GⅠサウジカップ(ダート1800メートル)に置いており、今のところ1月24日にUAEのメイダン競馬場で行われるGⅠジェベルハッタ(芝1800メートル)をステップに大一番へ向かう予定。 初ダートという大きな壁はあるが、キングアブドゥルアジーズ競馬場のダートはウッドチップが混ぜられている特殊な馬場で、これまでに芝を主戦場にしていたパンサラッサやミシュリフも優勝。大いに勝算のあるチャレンジになりそうだ。
東スポ競馬編集部