スズキ新型「スイフト」は王者トヨタ「ヤリス」に勝てるのか? コスパはクラス最強の声も...!
■クルマの運転時間がとにかく楽しい! 新型スイフトの報道陣向け試乗会は、千葉県木更津市で開催された。用意されたモデルは、新型スイフトの最上級グレードとなる「ハイブリッドMZ」。新開発の3気筒1.2Lマイルドハイブリッド搭載車である。この新型スイフトを徹底チェックしたカーライフジャーナリストの渡辺陽一郎氏はこう語る。 「新型スイフトは走行安定性が向上しています。キモは振動減衰力を持たせた接着剤。これを使用したことで、ボディ剛性を最適な状態にチューニングできた」 とはいえ、骨格は先代からのキャリーオーバーだ。 「逆に言うと、骨格を継承したことで、さらに煮詰めることができた。また、潤沢な開発費を必要とする骨格を新規開発しなかった結果、その予算を安全装備などの進化に回せ、価格も抑えられた」 つまり、骨格を継承することで高いコスパを実現できたわけだ。一方、走りも磨き抜かれている。試乗すると、不安のない軽快な走りが味わえた。控えめに言って、運転する時間が楽しくなる。 「軽快な走りの秘密はボディの軽さにあります。2WDの車両重量は910~950㎏です。これはライバル車よりも50㎏以上軽い。そのために車両の動きが軽快で安定しています。しかも、ボディの軽さもあって、燃費性能も優れている。マイルドハイブリッド搭載車のWLTCモード燃費は5速MTで25.4㎞/Lと優秀」 ズバリ、新型スイフトは王者ヤリスに勝てるのか? 「動力性能は、スイフトが3気筒1.2L、ヤリスは3気筒1.5Lです。幅広い回転域でヤリスのほうが余裕のある走りを味わえます。燃費もWLTCモードで35.8㎞/Lを誇るヤリスハイブリッドの圧勝です。 加えて、ヤリスは約4600ヵ所のトヨタ全店で販売されている。国内の売れ行きで王者ヤリスに一太刀浴びせるのも難しい。とはいえ、購入するなら、ぜひ両車を乗り比べてほしいですね」 取材・文/週プレ自動車班 撮影/望月浩彦 写真提供/トヨタ自動車 スズキ 本田技研工業 マツダ