単身上京も仕事ナシ、バイト生活で諦めかけた役者の夢 転機となった憧れの仮面ライダー役
30歳で目指す「渋い男」
上京し、俳優としてがむしゃらに走り続けてきた砂川も、11月17日で30歳になった。「先輩の背中を追いかけて必死にやってきましたけど、いつの間にか新人俳優ではなくなっていました。25歳からここまでは本当に早くて、今がすごく楽しいです」。目指すのは、「背中で語る男」だ。 「顔が濃くて、昔は金髪の時期も長かったので、怖い人なのかなと思われがち。『安心しました』とよく言われます。かっこいい男性を目指していて、背中で語ろうとするんですけど、いかんせん僕がそういうキャラじゃなくて、後輩にも『フワフワしている』と言われます。(苦笑)。舞台現場では年下の子も多くなってきたので、自分がしっかりしなきゃいけないというか、貫禄を付けて、30歳に見合う渋い男になりたいです」 30代に突入し、砂川が思い描く今後の俳優像とは――。 「『あの生きざまかっこいいな』とか、尊敬する役者さんはたくさんいます。でも、目標の役者さんは自分の中で設けていません。主役として真ん中に立ちたいという思いは持ちつつも、いろんな役者さんを見てきて、バイプレーヤーにはすてきな魅力があると感じました。主役がいて、その隣で主役を華やかにする、献身的な姿がかっこいい。正直、気負いすぎず、気楽に楽しめるところもありますし(笑)。自分なりの色を出せていけたらいいなと思います」 砂川が本当の意味で“自分の色”を見出したとき、俳優としてさらに成長を遂げることになるだろう。 □砂川脩弥(すながわ・しゅうや)1994年11月17日、沖縄県出身。幼少期に地元・沖縄で芸能活動を開始。2016年、日本一のモテボーイズを決定するオーディション『BoysAward Audition 2nd』でBoysAward賞を受賞後、上京して本格的に芸能活動をスタートさせる。2019年、特撮ドラマ『仮面ライダーゼロワン』で滅(ホロビ)/仮面ライダー滅役を演じた。その後は舞台『ROOKIES』(21年)、舞台『弱虫ペダル』(23・24年)、舞台『刀剣乱舞』(24年)などに出演し、アニメやゲームを題材にしたステージで存在感を放つ“2.5次元俳優”としても注目を集める。
小田智史