青木保憲が体現する仙台89ERSの『GRIND』(後編)「ガツガツしたメンタリティをもっと持たないといけない」
メンバーが変わるので、もう一度積み上げないといけないシーズン」
昨シーズンの仙台89ERSは27勝33敗の東地区6位でレギュラーシーズンを終えた。勝率5割をわずかに下回ったものの、前シーズンに比べて8つ勝ち星を上乗せし、大きなステップアップを見せた。このオフはヘッドコーチの交代や新加入選手を7人迎えるなど転換期を迎え、さらなる躍進が期待される。2シーズン続けてキャプテンを務める青木保憲に話を聞いた。 ――新加入選手が7名で、ヘッドコーチも交代になりました。咋オフに比べると変化のある新シーズンになりそうです。 これだけメンバーが変わるので、もう一度積み上げないといけないシーズンになります。ただ、チームとしての方向性は変わらないです。僕らは『GRIND』というスローガンがありますが、仙台の強みはその文化が浸透していることです。誰が出ても粘り強く、泥臭く闘うメンタリティを集団としても個人としても持っていて、それは崩れてはいけないところです。それを新加入選手にも浸透できるかどうかになりますが、そこを頑張れるメンバーが集まっているので、その部分で負けてはいけないシーズンになると思います。 ――その中でキャプテンを務めますが、どのようにチームを引っ張っていきますか? 同じようなことをするわけではないですが、昨シーズンは阿部(諒・現サンロッカーズ渋谷)が時には厳しいことも言ってくれました。僕自身もガツガツしたメンタリティをもっと持たないといけないですし、それを僕からチームメートに見せて、みんなも同じような姿勢を見せてもらう。そういうチームにしていきたいです。僕自身がリーダーシップを見せて、アグレッシブにプレーしてというのはチームが勝つためにはマストだと思っています。成長できるチャンスなので、そこに対するモチベーションも高いです。僕が『GRIND』の姿勢を1番見せないといけないと思っていますが、僕1人では何も変わらないと思うので、みんなを巻き込んで、みんなの助けを借りながらやっていきたいです。 ――コミュニケーションが重要になってくると思いますが、意識していることはありますか? 僕自身も変わらないといけないと思って、実際に昨シーズンから意識していることですが、思ったことはそのまま言うようにしています。「これ言った方がいいかな?」とか「これは違うんじゃないかな?」と思ったことは、その場で自分がモヤモヤせずに周りに伝えています。エゴとはちょっと違い、自分のためにではなくチームに必要だと思うことはその場で言うようにして、みんなにもそうして欲しいと伝えています。日本人と外国籍は言葉の壁もあるので躊躇している人もいると思うんですが、そこを取っ払って互いが「こうしたい!」と話せる集団でないと本当の良いチームにはならないと思います。 ――得点能力の高い外国籍選手も新しく加入します。ハンドラーとして彼らとのプレーはどのようなイメージを持っていますか? 三者三様の外国籍選手なので、いろんなバリエーションが作れると思っています。(スタントン・)キッド選手は自分でハンドリングしてクリエイトすることができると思いますが、ネイサン(・ブース)と(クリスティアーノ・)フェリシオ選手はピックから何か仕掛けていくことになるので、ハンドラーが重要になっていきます。ネイサンは大体わかっているので、フェリシオ選手とのプレーは楽しみにしています。オリンピックのブラジル代表戦も観ていましたが、仲間のミスに対しても即スプリントバックしていて、メンタル的な部分も良い選手だと感じました。
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