【貨幣が丸い理由】なぜ硬貨は丸いの?「ギザ」の意味ってあるの?
近年、キャッシュレス決済が普及しているとはいうものの、2022年時点でのキャッシュレス決済比率は36.0%であり、まだまだ現金が活躍しているといえます。 このように、私たちの身近にある現金ですが、その形や模様の意味を考えたことがある方は多くないでしょう。 そこで本記事では、貨幣が円い理由・側面のギザギザの意味・5円玉・50円玉に穴があいている理由をそれぞれご紹介します。 ▼実家の物置で「鳳凰」の描かれた100円玉を発見! 昔のお金は今も使える? 高く売れる場合もあるの?
貨幣が円いのはなぜ?
貨幣が円い理由は、以下のとおりです。 ●四角形などに比べて使いやすい ●角がないため摩損が少ない ●大量生産するうえで都合がよい ちなみに、貨幣が円くなったのは明治時代以降で、これ以前には四角形や楕円形のものもあったようです。 しかし、1869年に当時の大蔵参与だった大隈重信の意見が採用されたことで、政府はすべての貨幣を円形としました。
貨幣の側面についているギザギザの意味は?
貨幣の側面のギザギザの意味は、時代によって異なります。昔の理由と、現在の理由はそれぞれ表1のとおりです。 表1
※独立行政法人 造幣局「貨幣に関すること 貨幣Q&A 貨幣にギザや穴があるのは何故ですか?また、貨幣につけられているギザの数はいくつですか?」を基に筆者作成 なお、珍しい硬貨として「ギザ10円玉」がありますが、あれは1951年から1958年の間に製造・発行された10円玉です。 1951年当時は最高額面の貨幣として登場したため、側面にギザがつけられていましたが、1957年に100円玉が発行されたことで、1959年にギザなしのデザインへと変更されたのです。発行年数が8年間しかなかったため、ギザ10円玉は希少な貨幣とされています。
5円玉・50円玉に穴があいているのはなぜ?
5円玉・50円玉に穴があいている理由も、側面のギザギザと同様に「ほかの貨幣と区別するため」「偽造防止対策のため」とされています。なお、5円玉・50円玉の穴に関しては、原材料を節約するためという理由もあるそうです。 ちなみに、貨幣の「穴」は正式には「孔」と書き、穴のあいた貨幣のことは「有孔貨幣(ゆうこうかへい)」と呼ばれます。