自転車ジャパンカップ、パウレスが2年ぶり2度目のV 「家族が増えて、その前で優勝できた。スーパーハッピー」
自転車のアジア最高峰ワンデーレース、2024宇都宮ジャパンカップサイクルロードレースが20日、宇都宮市森林公園周回コース144・2キロ(10・3キロ×14周)で行われ、小集団スプリントを制したEFエデュケーション・イージーポストのニールソン・パウレス(28)=米国=が3時間33分30秒で2年ぶり2度目の優勝を果たした。 序盤から激しいアタックが続き、11周目の古賀志林道でイスラエル・プレミアテックのマイケル・ウッズ(38)=カナダ=が強烈にペースアップしてパウレス、バーレーン・ビクトリアスのマテイ・モホリッチ(30)=スロベニア=ら5人の逃げ集団に絞り込まれるハードな展開。パウレスは最後、ゴール前300メートルから仕掛けて勝ちきった。 「複雑な展開になって、勝つチャンスがなくなったと思った瞬間もあった。でも、コースに向いている自信があったし、自分のスプリント力も信じていた。ジャパンカップは大好きな大会。また帰ってきたい」 2022年は残り1周半を独走しての優勝だったが、今回はスプリントで駆け引きを制した。「2年前よりも気持ちを抑えることができるようになった。アメリカ人なので男らしさを見せようとして、集団内で無駄に動いてしまうところがあった。身体的にも少し成長したが、一番変わったのはそういう面だと思う」と自己分析した。 ゴール地点では2年前の優勝も見守った夫人と固く包容を交わした。違いは、夫人の胸に昨年9月に生まれた第1子が抱かれていたこと。「妻と子供と、兄弟も見に来ていた。家族が増えて、その前で優勝できた。スーパーハッピーだよ」と、パウレスは満面の笑み。今季は伝統あるグラン・ピエモンテを制し、5大ワンデーレースのひとつイル・ロンバルディアもエースとして走り8位に入賞。2度目のジャパンカップを制した28歳は、世界的にもトップクラスの存在となった。
中日スポーツ