<西園寺さんは家事をしない>ドラマPが語る第10話の見どころ 幸せと切なさが混在 “偽家族”最後の日々
俳優の松本若菜さん主演で、人気グループ「SixTONES」の松村北斗さんも出演する火曜ドラマ「西園寺さんは家事をしない」(TBS系、午後10時)の第10話が9月10日に放送される。今作を手がける岩崎愛奈プロデューサーが見どころを語った。 【写真特集】松本若菜から「出ていってほしい」 偽家族、最後の日々の様子 第10話の場面カットを先取り公開!
◇西園寺さんが下した決断の真意とは?
ドラマは、ひうらさとるさんの同名マンガ(講談社)が原作。徹底して家事をしない主人公・西園寺一妃(さいおんじ・いつき、松本さん)と、年下で訳ありシングルファーザーの楠見俊直(松村さん)、その娘のルカ(倉田瑛茉ちゃん)の風変わりな同居生活を通し「幸せって何? 家族って何?」を考えるラブコメディー。
第9話で横井(津田健次郎さん)が話した“出汁(だし)”の例えは、原作の中でもとてもすてきだと思っていたエピソードと前回もお話しましたが、津田さんに演じていただけたことで、言葉の重みやあったかさ、優しさが、視聴者の皆さんにも存分に伝わっていたようでうれしい限りです。その言葉を胸に響かせている西園寺さんと楠見も、若菜さんと松村さんが本当にすてきに演じてくださって。言葉の持つ力を私自身も改めて感じた回ですね。
そして、病院でのシーンも印象的でした。普通の恋愛ドラマだったら、同じ女性を好きになった男性2人って対立的な構図になるはずですが、本作では、楠見も横井もお互いを信頼し合う関係がすでに築かれている。楠見にとっての横井は“偽家族”を受け入れ、支え、さらにはその一員になりたいと言ってくれた人でもあるし、横井からすると、“偽家族”の一員になったことで楠見への敬意や愛情が生まれている。
だから、横井に「西園寺さんのことを好きなんですか?」と聞かれた時、楠見はきっとうそをついたりごまかしたりしないんだろうなと思ったんです。そして横井も、正直に「はい、好きです」と答えた楠見の言葉を、決して恋のライバルからのけん制の言葉としては受け止めないのだろうなと思いました。そうして生まれたシーンなのですが、しっかり信頼関係を築いてきたあの2人にしかできない会話だからこそ、すごくすてきではあるんですけど……その分、すごく切なさも苦しさもあります。