国産時計ブランド“オリエントスター”【60周年限定“フルチタン仕様”ダイバーズウオッチ】開発のキーパーソンに直撃取材、魅力を深掘り
最大のポイントは外装にチタンを採用したこと。チタン特有の重厚なトーンに、針やインデックスに使われたゴールドの差し色が効いている。 「チタン特有のグレーがかった色目と筋目仕上げを合わせることで、ツール感を演出しています。ゴールドの差し色は、ダイバーズウオッチ60周年を記念して採用していますが、チタンの素材感と合わせ、輝きを抑えた鈍いカラーとしています。オリジナルのヴィンテージ感と現代的なチタン素材を上手く融合させることに注力しました」
チタンの採用は、もちろん本格ダイバーズとしての機能面でも大きく貢献している。 「従来のステンレススチールモデルの重さは175グラムですが、今回は113グラムと約35%軽量化できたことで、ダイビングシーンはもちろん、普段使いとしても着用しやすくなっています。また優れた耐食性も採用の理由でした。ステンレススチール外装の場合、腐食しづらいように表面の凹凸を少なくし鏡面のケース仕上げを行うことが多いです。しかしチタンは耐食性に優れているため、筋目基調の仕上げにすることができるのです」 この美しい筋目仕上げは、オリエントの技術力の確かさを感じさせる。自社のレガシーと現代的なスペックを組み合わせた理想的なモデルと言えよう。
文◎Watch LIFE NEWS編集部