オリンピック で注目されるのは選手だけではない? ユニフォームでその舞台に立つ小規模ブランドたち
ユニフォームデザインに注力するレフト・オン・フライデーの事例
レフト・オン・フライデーは以前、自社商品をオリンピックの水泳選手とテストし、カナダの女子ビーチバレーボールチームのスポンサーも2年間務めた。同ブランドがチームの公式ユニフォームをデザインすることはなく、ルルレモン(Lululemon)が担当していたが、ルルレモンが2022年にカナダ代表のオリンピック選手団「チームカナダ(Team Canada)」のスポンサーに移行したことを受けて、同ブランドがビーチバレー担当のスポンサーとして名乗りをあげた。2017年に創業したレフト・オン・フライデーの創業者は、2人ともルルレモン出身だ。 レフト・オン・フライデーのデザインするオリンピックユニフォームは、選手の可動域を広げるためにワンショルダーになっている。しかしそのデザインだとユニフォーム上のテキストの入る位置がずれてしまうため、国際オリンピック委員会(IOC)に申請して特別な許可を取る必要があった。創設者のローラ・ロウ・アー・キー氏とシャノン・サベッジ氏によれば、IOCは過去に一度もワンショルダーのユニフォームの申請を受けたことがなかったという。また同ブランドは、選手の利き手によって左右どちらの肩にストラップがくるのかを切り替えてもいいという許可も取得した。 ロウ・アー・キー氏はオリンピックのユニフォームについて、「認知度を高めるための努力があり、商品テストの過程があって、そしてその解決に向けて取り組んでいる課題がある」と米モダンリテールに語った。「(ビーチバレーが)はじまって以来、ビキニトップスとスイムトップス、スポーツブラ、Tシャツブラがすべてだった」。 結局のところ、オリンピックで大手ブランドが幅を利かせる構図は今後も続くだろう。しかし、表彰台に立つ顔ぶれは変わりつつある。「ナイキを超えることはできない」とレボリューションのクォールズ氏は話す。「アディダスを超えることもできない。彼らの方が認知度ははるかに高いし、予算もずっと多い。しかしブランドは(オリンピックで)本物の姿を見せることができる」。 [原文:Meet the smaller brands designing Olympic uniforms] Julia Waldow(翻訳:ガリレオ、編集:都築成果) Image via Left on Friday
編集部