「僕の考えているシティポップはもっと自由」――韓国人DJ兼プロデューサーのNight Tempoが築くボーダーレスな音楽の世界
自分が自分を信じなかったら、どうやって進んでいくの?
今年1月には、昭和グルーヴシリーズの第16弾『岡田有希子-Night Tempo presents ザ・昭和グルーヴ』をリリース。2月には来日公演が予定されているが、チケットは昨年12月の段階でソールドアウトし、追加公演も決定。しかし、Night Tempoが目指すのは日本のチャートではないという。 「歌詞が日本語なだけで、作ってる音楽自体は洋楽だったり、日本の音楽からインスピレーションされたダンスミュージックだったりっていうことです。J-POPから影響されたインターネットの音楽ですね。大きい夢なんですけど、アメリカの音楽チャートに入りたいって思っています。今は韓国語で歌っても、普通にBillboardのチャートに入るじゃないですか。日本語で歌って入らないわけじゃないんですよね。今は日本語、韓国語とかの世界じゃないし」 最近のNight Tempoの活動では、リミックスだけではなく、ソングライティングも手がける機会が増えている。自信のほどを聞くと、こう力強く言い切るのだ。 「自信はもう100%です。『自分が自分を信じなかったら、どうやって進んでいくの?』って。ジャンルもひとつだけのことをやるんじゃなくて、Night Tempoとして自由に、アイドルのプロデュースもしたり、いろんなことにチャレンジしたいと思います。もちろん、昭和歌謡のエディットしたものでDJもしたいと思うし。自分の好きな音楽をいろんな人たちに聴かせたり、自分が作ったり、そういう活動を続ける人になりたいと思います」
Night Tempo 1986年、韓国生まれ。プロデューサー/DJ。80’s Japanese Popsをダンスミュージックに再構築したネット発の音楽ジャンル「フューチャーファンク」のシーンから登場。2016年に竹内まりやの「PLASTIC LOVE」をリエディットして話題に。現在はアメリカと日本を中心に活動中。昭和ポップス以外にもカセットやビデオテープ、ミニコンポ、漫画、映画など昭和カルチャー全般に傾倒。昭和グルーヴシリーズの第16弾『岡田有希子-Night Tempo presents ザ・昭和グルーヴ』を1月11日に配信開始。「The Night Tempo Show with FANCYLABO」の追加公演が2月22日(水)東京・Spotify O-EASTで決定している。 (取材・文:宗像明将)