子どもの「嫌いな食べ物が増えてしまう」3つのNG習慣
子どもの好き嫌いに悩む方は少なくありません。平成27年度に厚生労働省が行った「乳幼児栄養調査」によると、2~5歳以上の子どもを育てる親の30%前後が、「子どもの偏食」に困っているそう。 【写真】子どもがみんなおかわりする「保育園で大人気の給食」レシピTOP4 「食べない子には明確な理由があり、その理由に合った対応をすると偏食は改善します」と語るのは、食べない子専門のカウンセラー・山口健太さん。山口さんは、「実は、よかれと思ってやっていることが好き嫌いを増やすことがあるんです」と言っていて――。 ※本稿は、山口健太著、藤井葉子監修『子どもも親もラクになる偏食の教科書』(青春出版社)より、内容を一部抜粋・編集したものです。
好き嫌いをなくすための行動が逆効果に!?
ここでは、よくやってしまいがちだけれど、子どもの偏食や好き嫌いを加速させる「大人のNG習慣」を紹介していきます。これだけはやらない! というつもりで読んでいってくださいね。
NG習慣1. 子ども主体になりすぎる
食事の用意が「子ども主体」になってしまうケース。これはよくありますが、NGな習慣です。食べる、食べないを最終的に選択するのは子どもであるという考え方は大切だと思いますが、食事のメニュー決めなどの主導権は大人が握るべきです。 よくあるのが「今日何食べる?」と子どもに聞き、いわれたメニューだけ作るとか、「子どもがいらないというから、食べないものは作らない」とか、なんでもかんでも子どもの要求通りに食事を用意してしまうことですが、私はこれを“奴隷化”と言っています。 少しきつい言葉ですが、こうなってしまうと、食事を用意する大人は疲れていき、だんだん子どもとの食事が苦痛になっていきます。 食べられるものだけ食卓に並ぶことになれば、子どもの食も広がりにくくなります。誕生日だったり、習いごとの発表会の日など、特別なタイミングで「何、食べたい?」と聞いて、リクエストメニューを用意するのはよいでしょう。 しかし、日常においては、食事の主導権は大人にあり、それでいいのです。大人が好きで食べていると、その食べ物に子どもは前向きな興味を持つこともあります。 一緒に食べている大人が食事を楽しんでいることも、子どもの食の広がりにつながるので、"奴隷化"によって大人が疲弊して子どもとの食事を楽しめなくなるくらいであれば、子どもが食べなくても、自分の好きなものを用意してみましょう。