26歳・坂本雄介が初の最終日最終組 助言求め続け出会った“決め打ち”でバーディ量産
<パナソニックオープン 3日目◇21日◇有馬ロイヤルゴルフクラブ(兵庫県)◇7100ヤード・パー72> 理想のインパクト 坂本雄介の1Wスイング【連続写真】 26歳の坂本雄介が、9バーディ・1ボギーの「64」でラウンド。トップと3打差のトータル17アンダー・3位タイからツアー初優勝に挑む。 「ラフに入れると深いので、できるだけティショットをフェアウェイに置くことを意識してやって」。ティに立ったときに少しでも「嫌だな」とラフへの警戒心を持てばドライバーを握らずに刻むマネジメントを徹底。プロ7年目の坂本にとって、これまでの1ラウンドにおける自身最多バーディ数は8コだったが、この日は9つのバーディを奪い、自身の記録更新につなげた。 さらにスコアを伸ばせた一番の要因はパッティング。「僕の1番ネックだったところがパターだった。そこが良くなってくれたので、ストレスなく」とこれまで悩みの粒となっていたことが改善されて挑めているという。まずは「道具をフジサンケイのときに変えたというのもあるんですけど」と3戦前の「フジサンケイクラシック」でパターを変更。同大会の第2ラウンドに「63」の好スコアを叩き出した。 そんな“相性のいい”新武器とともに臨んだ今大会。火曜日の練習ラウンドではさらに後押しの一言を授かった。もともと周りの選手や関係者にゴルフについて聞いたりする勉強家の坂本は、その日同じ組でコースチェックをしていた石川遼の専属キャディを務める佐藤賢和(さとう・よしかず)さんに「僕は何を直せばいいですか」とアドバイスを求めた。 すると、「もう“決め打ち”することだけでいいんじゃない。っていうふうにアドバイスをもらって」と、その言葉をキッカケに「いいパッティングができて入らなくたって、それはもう仕方がないよねっていう」と思えるようになった。しっかりと方向やタッチを決めてから打つことができるようになり、悔いが残るパッティングが減って今回の好スコアにつながっている。 最終日を最終組で回るのは初めて。今年3勝を挙げ最終日最終組で回るのが5度目の平田憲聖、今季2度目の優勝争いとなる清水大成とのグルーピングとなった。勢いに乗る二人とのマッチアップ。若手の躍進が続く男子ツアーで坂本の名前が優勝者に名を刻む日は近い。(文・高木彩音)