【フィギュア】鍵山優真「気持ちが弱くなっちゃった」自己最高2位も無念 ミス続き課題残す
<フィギュアスケート:グランプリ(GP)ファイナル>◇7日(日本時間8日)◇フランス・グルノーブル◇男子フリー 【グルノーブル(フランス)=松本航、松本愛香通信員】男子の鍵山優真(21=オリエンタルバイオ/中京大)が自己最高2位に入った。フリー1位188・29点で合計281・78点。優勝したイリア・マリニン(米国)に10・34点及ばず、25年3月の世界選手権(米ボストン)へ課題を得た。佐藤駿(エームサービス/明大)が合計270・82点で初の表彰台となる3位。女子は初出場の千葉百音(もね、木下アカデミー)が2位、坂本花織(シスメックス)が3位となった。 ◇ ◇ ◇ 鍵山の第一声に無念さがにじんだ。「内臓がギュッとつかまれているような体の感じ。気持ちが弱くなっちゃった」。今季のGPシリーズ2戦でもミスが続き、今回も4回転サルコーが2回転となり、後半のステップシークエンスでレベル2(最高が4)と課題を残した。冒頭の4回転フリップが2・20点の加点で成功したからこそ「やんないと」と慎重さが裏目に出た。 1年前は優勝したマリニン、2位の宇野昌磨さんの次点だった。宇野さんが昨季限りで現役引退。今大会は20歳のシャイドロフ(カザフスタン)が3連続ジャンプの3つ目を4回転サルコーにする大技を成功。周囲の顔触れが変化する中で「練習から自分の存在感をアピールできるように頑張りたい」と奮い立たせた。 2連覇のマリニンは組み込んだ4回転の全7本に回転不足がついており、依然として高い能力を持つ。今季の集大成となる世界選手権、26年ミラノ・コルティナダンペッツォ五輪に向けて、まずは全日本選手権(20日開幕、大阪)へ「ジャンプだけでなく、スピンもステップもレベルがあまり取れていない。練習で120%の状態を築き上げ、そこから(試合で)100%を出せるようにしたい」と誓った。世界の大舞台で得た刺激を成長につなげる。