スウェーデンでは小学校で「DIYの授業」がある? 子どものころから学ぶ物作りの楽しさ【北欧パパと日本で子育て vol.2】
家のあらゆる場所をDIYするスウェーデン人の夫
んにちは。ライター・エッセイストの桒原さやかです。本連載では、スウェーデン人夫と日本で子育てしている日々の中で、気がついたことや考えたこと、またそれを私がどう捉えているのかというところを綴ります。第2回はDIYについて! 【画像10枚】ウッドデッキ作成中の夫の様子ほか 夫の趣味のひとつはDIYです。今住んでいるのは、築45年ほどの純和風の中古物件。引っ越してからは、畳の床をフローリングに張り替えたり、ペンキを塗ったりと、ありとあらゆる場所を夫が直してきました。 この家に住んで5年ほどになりますが、夫が作業着でDIYする姿は、今では我が家のあたりまえの風景になっています。すこしまえ、子どもが目覚まし時計を指差しながら、「これもパパがつくったんでしょ?」と聞いてきて、思わず笑ってしまいました。家の中にあるものは、なんでもパパが作ったと思っているようです。 仕事の合間や休日になると、木材に囲まれながら楽しそうに作業している夫。そんな姿を見ていると、やっぱり北欧の人だなぁと思います。
北欧ではDIYが日常のなかに、あたりまえにある
北欧の人たちはDIYが生活のなかにあたりまえに根付いています。DIYと聞くと椅子や棚をつくる様子が浮かぶかもしれません。でも、北欧のひとたちのイメージするDIYはちょっと違います。壁を壊して間取りを変えてしまったり、キッチンを一からつくってしまったり。そんなところまで自分でするの?と、初めて知ったときはおどろきました。 これには北欧の住宅事情も大きく関係しています。 家を買うとなると、築50年から100年くらいの中古物件がほとんど。新築を買うという話はあまり聞いたことがありません。古い物件を購入し、自分の手で少しずつ家を心地よくしていくことが、北欧の人たちにとっては家を買ういちばんの楽しみなのです。
スウェーデンでは、小学校でDIYのきほんを学ぶ
夫が通っていた小学校では「Träslöjd(トラースロイド)」という木工の授業が週に2、3時間ほどありました。道具の基本的な使い方を教わり、実際に木材を使って何かをつくってみたり、ペンキを塗ったりして楽しみながら学ぶそうです。 テレビをつけると、古い家を素敵にリフォームするDIY番組がよく流れています。また、スウェーデンの絵本には子どもたちといっしょにDIYしているシーンがたびたび登場していて、北欧の子どもたちには小さな頃から、物作りやDIYの教育が浸透していると感じます。