他力本願でG1は勝てない 帝王・山田裕仁氏が積極性に欠けた地元南関勢の走りに“喝”/オールスター競輪回顧
現役時代はKEIRINグランプリを3度制覇、トップ選手として名を馳せ、現在は評論家として活躍する競輪界のレジェンド・山田裕仁さんが平塚競輪場で開催された「オールスター競輪」を振り返ります。
2024年8月18日(日)平塚11R 第67回オールスター競輪(GI・最終日)S級決勝
※左から車番、選手名、期別、府県、年齢 ①郡司浩平(99期=神奈川・33歳) ②古性優作(100期=大阪・33歳) ③佐藤慎太郎(78期=福島・47歳) ④守澤太志(96期=秋田・39歳) ⑤眞杉匠(113期=栃木・25歳) ⑥渡部幸訓(89期=福島・41歳) ⑦窓場千加頼(100期=京都・32歳) ⑧松井宏佑(113期=神奈川・31歳) ⑨新山響平(107期=青森・30歳) 【初手・並び】 ←⑦②(近畿)⑧①(南関東)⑨③④⑥(北日本)⑤(単騎) 【結果】 1着 ②古性優作 2着 ⑦窓場千加頼 3着 ⑨新山響平
台風を乗り越えたオールスター競輪、初日から激戦連続!
真夏の祭典・オールスター競輪(GI)が、今年は神奈川県の平塚競輪場で開催。台風の影響が懸念された日もありましたが、順延などもなく開催できたのは本当によかったですよ。初日から手に汗を握るようなアツい戦いの連続で、皆さんも競輪の面白さを存分に味わえたのではないでしょうか。最終日である8月18日には、熾烈な戦いを勝ち抜いた9名の選手による決勝戦が行われました。 初日には、ファン投票の上位者だけが出走するドリームレースが開催。「タテ脚の時代」を象徴するような、じつに激しい戦いとなりました。打鐘前から早々と、新山響平選手(107期=青森・30歳)と北井佑季選手(119期=神奈川・34歳)による主導権争いが勃発。それにカタがつくと、今度は脇本雄太選手(94期=福井・35歳)と清水裕友選手(105期=山口・29歳)の捲り合戦という、出入りの激しい流れです。 このドリームレースを制したのは、直線で脇本選手と深谷知広選手(96期=静岡・34歳)の間に割って入った松浦悠士選手(98期=広島・33歳)。かなり時間を要しましたが、ようやく本調子を取り戻したという印象でした。そんな松浦選手でしたが、準決勝では残念ながら4着に敗退。古性優作選手(100期=大阪・33歳)にうまく誘い込まれたというか…ここは、古性選手の冷静さや立ち回りの巧さが光りましたね。