モバイルバッテリーの寿命っていつまで? 「目で判断する」と危ない理由
いまや生活必需品となった、「モバ充」ことモバイルバッテリー。形や大きさはさまざまですが、内蔵のリチウムイオンバッテリーを継ぎ足し充電して使うタイプが大半です。ほとんどのモバイルバッテリーではリチウムイオンバッテリーが交換不能な構造で、寿命が来たら廃棄処分しなければならない運命です。 【画像】充電性能の目安になるのが「フル充電サイクル」です そのリチウムイオンバッテリーは、充放電を繰り返すうちに性能が低下します。その目安になるのが「フル充電サイクル」。バッテリー容量の100%に相当する電力を使い切ることを1回とカウントし、300~500回ほどで最初の容量の80%程度に最大容量(フル充電時の電力)が低下します。使い方や利用頻度によりますが、毎日のように持ち歩くならば1年半から2年ほどでフル充電サイクル300回に到達します。 つまり、モバイルバッテリーの寿命は1年半から2年といえますが、それは「あくまで性能低下を受け入れない」場合です。最大容量が多少減っても問題なし、そのぶん充電回数を増やせばOKと考えるなら、フル充電サイクルを気にする必要はありません。 とはいえ、他の機器に給電できる時間が明らかに短くなった場合には、寿命の到来を覚悟すべきかもしれません。たっぷり給電できるモバイルバッテリーと少ししか給電できないモバイルバッテリー、どちらに利用価値があるかは考えるまでもないでしょう。 なお、 “膨らみ具合” でモバイルバッテリーの寿命を判定する方法がありますが、それはリチウムイオンバッテリーの劣化がかなり進行した状態で危険です。モバイルバッテリーが不自然に膨らんでいると感じた場合には、すぐに使用を停止し、自治体が定める方法で廃棄処分しましょう。
海上 忍