白井元調教師と学ぶ血統学【161】ジャパンCを斬る 強力外国勢はオーギュストロダン一択!?
【白井元調教師と学ぶ血統学「温故知新」】 元JRA調教師の白井寿昭氏に指南役をお願いし、様々な角度から血統を考える連載の第161回。マイルCSに出走したチャリンに続き、今年はジャパンカップに出走する3頭の外国馬について、白井氏の見解を聞かせてもらった。メインは血統面だが、同氏によるレースチェックも必読案件だ。 進行は東スポ競馬・関西地区本紙担当であり、白井氏との親交も深い松浪大樹記者。今回も興味の尽きない血統論を堪能していただきたい。
外国馬3頭参戦のジャパンCを緊急解析!
松浪大樹(東京スポーツ記者=以下、松浪)今週はジャパンカップに出走を予定している外国馬について、白井先生に話を聞いていこうと思います。 白井寿昭氏(元JRA調教師=以下、白井)数は3頭だけど、中身が濃いな。チェックのしがいがある。 松浪 まずはキングジョージ6世&クイーンエリザベスSを楽勝したゴリアットからいきましょうか。すでにレースは見ているかもしれませんけど。 白井 了解。ちゃんと見直すよ。これ、メンバーが良かったよな? 松浪 はい。で、この馬はまるで人気がありませんでした 白井 これ、セン馬やろ? 顔見せに来てるわけやないし、勝負度合いはそれなりと思ってええんかな。 松浪 それなりどころか…。キングジョージのあとは叩き台を1走のみ。JCを勝ちに来ているローテーションです。 白井 なるほど。そこを含めて面白いな。 松浪 これがキングジョージのレース映像ですね。ここにいるのがオーギュストロダンで、こちらが先日のBCターフを勝ったレベルスロマンス。 白井 オーギュストロダンの手応えがなくなるの、ずいぶんと早いな。 松浪 一方のゴリアットは持ったまま。1頭だけ違いますよね、手応えが。 白井 ちょっと頭が高いけどな。見た感じとしては。 松浪 でも、駆けっぷりはしっかりしていますよ。 白井 そうやね。でも、どうやろう。速い馬場に向いた馬なんかな。 松浪 良馬場の12ハロン戦で勝ち時計は2分27秒43。まあ、高低差もありますけど、東京のそれとは少し違う競馬ですね。まあ、誰もが思うことでしょうが。