白井元調教師と学ぶ血統学【161】ジャパンCを斬る 強力外国勢はオーギュストロダン一択!?
ドイツからの使者ファンタスティックムーン
松浪 最後にファンタスティックムーンにも触れておきましょう。もっとも、先生から好印象を引きだせるようには思えませんが。 白井 シーザムーンはシーザスターズの産駒やけど…。ドイツやな? 松浪 はい。独ダービーの勝ち馬(苦笑)。 白井 シーザムーンの母の父はモンズーン。ファンタスティックムーンの母の父はジュークボックスジュリー。ステイヤーやもんな、これ。 松浪 そうですね。モンジュー産駒でロミタスとの掛け合わせですから、ひと言で「欧州だなあ」と。重いですよ(苦笑)。 白井 まあ、この3頭ならオーギュストロダンしかおらんわ。さっきも言ったけど、日本の軽い芝で直線もたっぷりとある競馬場。合うと思う。 松浪 過去最高のパフォーマンスを見せる可能性もありそうですし、見せてほしいですよね。 ☆白井寿昭(しらい・としあき)1945年生まれ。広島県呉市に生まれ、大阪で育つ。68年に上田武司厩舎の厩務員となり、78年にJRA調教師免許を取得。79年に開業した。95年のオークスをサンデーサイレンス産駒のダンスパートナーで制してGⅠ初勝利。98年日本ダービーなど、GⅠ4勝を挙げたスペシャルウィーク、国内外でGⅠを6勝したアグネスデジタルなどの名馬を管理した。2015年、定年により調教師を引退。現在は競馬評論家として活動している。
松浪 大樹