子煩悩は遺伝する? 夫の親戚の育児スキルから浮き彫りになった「現代の子育て環境の問題」
子煩悩は遺伝する?それとも環境から生まれる?
夫の親族は、子煩悩な性格の人が多い血筋なのかな? 遺伝かな?と考えたこともありましたが、やはり、子煩悩になる要因は環境が大きいのではないかなと思うのです。 親族で集まったらいつも赤ちゃんがいて、父親母親に関係なく、誰もが自然にお世話をしている。そんな光景を幼少期から見ていれば、小学生でも、男の子でも、自分より幼い存在を気にかけるのは自然なことになるのかもしれません。 現代は、そして特に都市部では、親だけで子育てをするシーンが多いと思います。未就園児となると、365日24時間ほとんどがそうだという家庭も少なくないですよね。核家族化が進み、地域の関わりも薄く、さらにご主人が仕事で帰りが遅ければ母親がひとりっきりで育児をする時間が圧倒的に長くなる。そんな家庭も私の周りで珍しくはありません。 私が3人の子どもを育ててきて、行き詰まった時に何度も何度も痛感したのは「手」がもう1本あればこんなに困らなくていいのに……ということです。ひとりだからどうしようもなくて追い詰められるけれど、もう1本、正直誰のものでもいいから「手」があれば解決する問題が多かったからです。 例えば、子どもを抱えたり手を繋いでいると、財布を取り出してお金を払うだけでも大変だったりしますよね。赤ちゃんを抱っこしているときはトイレにさえ行きづらく、自分の靴を履くことが難しかったり、食べ辛いものがあったり、普段から荷物が多くなるから買い物さえ満足にできない。 あとは「手」をかけるまでもない、ちょっと気にかけてくれる「目」があれば助かるのに、という状況も多いです。子どもに兄弟が生まれると、ひとりに手がかかる時、他の子どもをどうしても見ていられない状況があります。そんな状況でも99.99%の場合は何も問題は起きないですが、それでも、0.01%の可能性を保護者は考えなければいけないので、ものすごくストレスがかかります。 例えば私の場合、長女の送迎の際に下の子たちを連れていかなければならず、下の子たちを家に置いていけたら半分の時間で帰って来られのになぁと何度も思いながら、下の子を抱っこしたりして出かけていました。 そして、そんな時期こそ大人の話し相手というのが絶対必要なのに、孤独に子育てをしていると、そんな「耳」も存在しないんですよね。 ただでさえ産後や授乳中はホルモンバランスも崩れがち。だから、そんな時にちょっと「手」を貸してくれたり、話を聞いて共感してくれる人がいるだけで救われると思います。