動きが遅い台風5号 12日（月）朝～昼前に東北へ上陸・横断の見込み 線状降水帯発生のおそれ
台風5号は、12日（月）朝から昼前にかけて東北に上陸して、東北を横断する見込み。東北を中心に土砂災害、河川の増水や氾濫、低い土地の浸水に厳重に警戒し、暴風や高波に警戒が必要となる。東北は12日（月）の午前中にかけて、線状降水帯が発生して大雨災害発生の危険度が急激に高まる可能性がある。 今後、台風は日本海に進んで熱帯低気圧に変わる予想だが動きが遅くなるため、北日本を中心に14日（水）頃にかけて、影響が長引くおそれがあり警戒が必要となる。
台風5号は、11日（日）午後11時には石巻市の東およそ170キロにあって、ゆっくりした速さで西北西へ進んでいる。中心の気圧は980ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は25メートル、最大瞬間風速は35メートルで中心の北東側440キロ以内と南西側280キロ以内では風速15メートル以上の強い風が吹いている。
東北の太平洋側では、台風周辺の暖かく湿った空気が流れ込んでやや強い雨が降り続いているため土砂災害の危険度が高まっている所があり、岩手県では11日（日）午後10時までの24時間降水量が200ミリを超える大雨となっている所がある。
今後、台風は勢力を維持したまま日本の東を北西に進み、12日（月）朝から昼前にかけて東北に上陸して、東北を横断する見込み。その後、13日（火）にかけて、台風は日本海に進んで熱帯低気圧に変わる予想だが動きが遅くなるため、北日本中心に14日（水）頃にかけて、台風や台風から変わった熱帯低気圧の影響が長引くおそれがある。
東北を中心に、13日（火）にかけて雷を伴った激しい雨が降り、12日は非常に激しい雨が降る所がある。東北では、総雨量が平年の8月1か月分の降水量を超える記録的な大雨となっている所があり、線状降水帯が発生した場合は、局地的にさらに雨量が増えるおそれがある。線状降水帯が発生して大雨災害発生の危険度が急激に高まる可能性のある地域と期間は、東北の青森県、岩手県、宮城県で12日（月）の午前中にかけてとなっている。
北日本では12日（月）にかけて、海上を中心に非常に強い風が吹く所があり、海上は大しけとなる所がある見込み。 土砂災害、河川の増水や氾濫、低い土地の浸水に厳重に警戒し、暴風や高波に警戒が必要となる。また、落雷や竜巻などの激しい突風にも注意し、発達した積乱雲の近づく兆しがある場合には、建物内に移動するなど安全確保に努めたい。
