《ブラジル記者コラム》気が付いたら「移民大国ニッポン」=受け入れるか入れないか、しっかり選択を
アフリカ並にひどい日本の外国人教育の不就学率
これ関して東京外国語大学の小島祥美准教授は2022年7月1日付Nippon.comで《日本に暮らす外国籍の子どもたちに就学支援を:平等に教育を受けられる体制づくりが急務》(2)を発表した。 いわく《2019年9月、日本で暮らす外国籍の子どものうち、約2万人が学校に通っていない可能性があるという実態が、文部科学省が全国規模で初めて行った外国人の子供の就学状況等調査(2019年度)によって明らかになった。これは、日本で暮らす外国籍の子どもの約5人に1人(18・1%)が不就学状態に置かれている可能性を示す。この数を同じ時期の2019年に発表された国連教育科学文化機構(ユネスコ)リポートと照らし合わせると、その深刻さが顕著になる。なぜならば、世界で最も学校(初等教育)に通っていない子どもの比率が高い「サハラ以南のアフリカ地域」(18・8%)と、ほぼ同じであるからだ》と問題提起している。 日本という先進国の中で暮らしているのに、外国人子弟だけ「アフリカ同様の不就学率になっている」のは、なぜか? 当協会の林隆春会長も《「透明人間」のような外国人児童生徒》との寄稿を22年2月26日付で寄せ、滋賀県東近江市にあるブラジル人学校「日本ラチーノ学院」に関して、このように書いた。 《ブラジルへの帰国を希望する子どもたちだけではなく、日本の学校でいじめに遭った不登校の子どもたち、軽度の発達障害のある子どもたちなど、日本の学校に適応できないなど多くの子どもたちの止まり木、居場所となっていて、地域のブラジル人にとってなくてはならない存在となっています。 ですが、日本人社会には見えない「透明人間」となっています。 (校長の)カイオ氏も「私たちは可哀想な存在ではない。教育を始め様々な権利のないことが寂しい。社会に出てもほとんどが非正規、派遣労働に就かざるを得ない。日本人のみなさんも一緒に考えてほしいだけ」と言います。 実に切実な叫びではありませんか》(https://www.brasilnippou.com/2022/220226-41colonia.html)