大阪出張からのUSJで、突然の涙!?

WEB Domani

シングルマザー歴7年、38歳の会社員「あおいあん」さんが、40歳を目前に再び恋愛に挑む実録連載。第50回をお届けします。 大阪出張に同行したKくんとOくん。仕事終わりに合流すると、Oくんからまさかの告白!?。 ---------- 【登場人物】 あん（私）…メーカー勤務のシングルマザー。7年前に離婚し、実家に出戻り。38歳。 息子…生意気盛りの小学生。10歳。 Rさん…Hくんと同じ会社に勤める42歳。結婚歴はナシ。 Hくん…学生時代からの飲み友達。あんの恋愛復活に協力。 Cちゃん…あんの同僚。33歳。 Kくん…あんの会社の後輩。25歳。 Oくん…Kくんの大学の同級生。33歳。 【前回までの話】 40歳を目前に控え、「私、このままシングルでいいの？」と、ふと我に帰った私。再度恋愛に挑もうとマッチングアプリに登録してみるも、目の前に立ちはだかる様々な現実に直面し前途多難。そんな折、学生時代からの友達HくんからBBQのお誘いが。参加した男性Rさんと、お互いの“譲れない家族”の存在を確認した上で付き合うことに。息子の「彼女ができた」発言やRさんのお母様とのランチ会に翻弄される中、ひょんなことから息子がRさんとのお付き合いを知ってしまう。その後、正直に話をし3人でキャンプへ行くなど関係を深める。そんなある日、発熱したRさんを心配して家を訪れると、中から女性の声が。悩んだあんはRさんに時間が欲しいと連絡するも…。 ----------- こんにちは。シングルマザー歴7年のあおいあんです。前回は、お付き合いしているRさんにしばらく時間が欲しいとLINEを送りました。そして上司から関西出張を頼まれたことを息子に伝えると「行きたい」と。同僚のCちゃんに相談したところ、同僚Kくんとその友達のOくんも一緒に大阪へ行くことになったとお伝えしました。 出張当日、朝5時起きで大阪へ。東京駅でみんなと待ち合わせをするも、息子も含め男子たちはぼーっとしていてどんよりとしたテンション。大阪へ近づくにつれ、男子チームは頭が回り出したようで、「USJ何から見る？」など会話が盛り上がってきた。 新大阪駅で男子チームと別れ、私は取引先へと向かった。アポの時間より早く着いたため、カフェで時間を潰すことに。ぼーっと外を眺めてると、なんだか怒涛の1週間だったなと、まるで他人事のように振り返った。 Rさんと連絡を絶ってまだ1週間も経っていないけど、別に寂しさを感じることもなく、ただただ毎日が過ぎて行った。「あんなに好きだったのにな」と俯瞰から見ている自分がいた。 優しい、穏やかな雰囲気に惹かれて、この人ならシングルマザーでも理解をしてくれ、先を見据えた落ち着いたお付き合いができると思ってた。でも実際には性格が激しめのお母様や、連絡を取り続けてた元カノ、潔癖症!?と疑うほどの整理魔…そして部屋から女性の声。短い期間の間にいろいろなことがあり過ぎた。 女性の声の正体が家族以外の人であれば、一度距離を置くと決めた。子育てをしながら、もうヘビーな恋愛はできない。優先すべきは息子で、彼氏ではない。私、だいぶ気持ちが落ち着いたな。出張が終わったら連絡してきちんと話をしようと決心してカフェを出た。 取引先での仕事は、前回よりもいい条件が揃い、予定よりもスムーズに終わった。急いで男子チームと合流しようと、連絡してみると… Kくん「あんさん、仕事終わったんですね。僕たちUSJ満喫しまくってます。LINE見ましたか？」 私「まだ見てない。ちょっと待って」 LINEを見ると3人でカチューシャをつけ、なんか変なポーズで写ってる写真が送られてきていた。 私「すごい満喫してるね！私も終わったから向かうね。息子大丈夫だった？ワガママ言ってない？」 Kくん「全然いい子ですよ。また着いたら連絡ください」 なんだか忙しそうに電話を切られたが、まずはUSJへ向かった。男子チームと合流すると、テンションが高く、ちょっと引いてしまった私は「おばさんになったんだなぁ」なんてしみじみしてしまった。園内には巨大なクリスマスツリーが飾ってあり、キラキラした世界が眩しかった。 息子「あれ乗りに行こう！ママが来るまで待ってたんだよね」 そう言うと、絶叫系のアトラクションを指差した。 私「あれ絶叫系で怖いやつだよ。無理じゃない？」 息子「大丈夫、大丈夫！行こう」 手を引っ張られたが、正直ジェットコースターは苦手。でもテンション最高潮の男子チームはそんなのお構いなしだった。順番が来て、Oくん、私、息子、Kくんの順番で座った。するとOくんが耳元で Oくん「大丈夫。目を瞑ってたら一瞬で終わるから」 と言って手を握ってきた。もう緊張MAXの私は、手を握られようが何をされようが関係なく、ただただ目を瞑った。 終わると恐怖で腰が抜けてしまい、ヘロヘロの私をOくんが支えてくれた。 息子「ママ弱っちー。全然ダメだね」 私「怖かったよ。涙出ちゃう」 Oくん「叫んで喉乾いたからどっか入ろう」 怖さからなのか、身長制限もクリアし、絶叫系に乗った後もケロッとしている息子に成長を感じてなのか、この1週間のモヤモヤからなのか、なぜか涙が静かに出続けた。 Oくん「ママの様子見てるから、ふたりでまたアトラクション乗りに行けば？」 息子「全部制覇したいから行ってくる！」 そう言うと、息子とKくんはカフェから出て行った。その後、Oくんは無理に話しかけてくることはなく、そっとそばにいてくれた。 私「この間は酔っ払って、迷惑かけちゃってごめんね」 Oくん「あんさん、覚えてないんでしょ？　Kが言ってた」 私「うん。最後の方の記憶がなくて、Oくんが送ってくれたってみんなに聞いて…ありがとう」 Oくん「彼氏とうまくいってないことと、息子のことが大好きって話を何回もループしてたよ(笑)」 私「典型的な酔っ払いだ。本当にごめん」 Oくん「一生懸命話してる姿が可愛かったから大丈夫！今度ふたりでデートしない？」 私「えっ!? 唐突なんですけど」 Oくん「そうかな？ キャンプ行った時からあんさんのこと好きなんだけど」 私「そんなの信じられないよー。それに一応まだ彼氏いるし」 そんな話をしていたら、息子たちが帰ってきた。 息子「もうママ大丈夫？」 私「うん！ 一緒に行けるよ、ごめんね」 このままOくんとふたりきりは危ないと思い、みんなでパーク内へと繰り出した。新幹線の最終に間に合う時間まで遊び倒し、新幹線に滑り込んだ。車内ではみんなぐっすり寝て東京駅へ。それぞれ乗り換えの電車が違ったため、東京駅で解散したのだったが…。 （次回に続く）