【死亡リスクも】心身の不調にもつながる口の衰え「オーラルフレイル」 症状に早めに気づくためのサインや改善策とは?
皆さん、「オーラルフレイル」という言葉を知っていますか? ミルクボーイ「オーラルフレイルって言葉をみんなに知ってもらいたいんやから。オーラルフレイルは老化の初期サインとも言われてるのよ」 【写真18枚】心身の不調にもつながる口の衰え「オーラルフレイル」サインや改善策とは?解説 お笑いコンビ「ミルクボーイ」が、おなじみの漫才スタイルで注意喚起を行うことで話題となった「オーラルフレイル」。 「オーラルフレイル」とは、食べ物を噛んだりする口に関する機能が衰えている状態のことです。 東京大学などが行った研究によると、「オーラルフレイル」の人は、そうでない人と比べ6年後の抑うつ傾向の発症リスクが1.53倍にもなり、死亡リスクも1.4倍になる恐れがあるといいます。 街の高齢者は、この“口から来る衰え”についてどのような対策を行っているのでしょうか? 千葉県佐倉市の「カラオケ喫茶」を訪ねてみました。 カラオケで元気な歌声を響かせていたのは、約20人の73歳から88歳の高齢者。ストレス解消や、健康維持を目的に月2回ほどカラオケに通っているといいます。 88歳男性: 病気はあんまりしたことないです。おなかから声だして歌うってのは非常にいいことだと思います。 カラオケで口を動かすことで体調に変化が現れたという人も…。 78歳女性: (喉の)通りが良くなった。食べるものも飲むものもね、それはありますよ。 「オーラルフレイル」の症状に早めに気づくためのには何に注意したらいいのか、症状が出た場合、どうすればいいのか?「めざまし8」では、スタジオに東京大学・高齢社会総合研究機構の特任助教を務める田中友規氏をお招きし、詳しく解説していただきました。 MC谷原章介: なぜ口の機能の衰えから、うつの症状につながっていくことになるのでしょうか? 東京大学 高齢社会総合研究機構 田中友規氏: 「噛めない」とか「食べられない」「飲み込めない」「むせる」「話しにくい」という状態そのものが、毎日の不安やストレスにつながる方も多くいらっしゃいます。 意外に大きいと思っているのが、社会との関わりに影響が出てくるところです。口の機能が衰えている方は、1人で食事を取りがちになったり、話すのがおっくうになって話しにくくなったりします。 そういった、心の部分にも影響が出てくるのが「オーラルフレイル」の怖さかなと思います。 酒主義久アナウンサー: 口の機能の状態は、健常な状態である「健口」から「機能の障害」まで、大きく4つの状態に分かれています。 その中で、オーラルフレイルは、健口と機能低下の間に位置しています。オーラルフレイルは、「歯が少ない」「口が渇く」「滑舌が悪い」「むせる・食べこぼす」「硬いものがかめない」といった、軽微な衰えが重複している状態のことを言い、ここで対策すると「健口」の状態に戻ることができますが、そのままにしておくと機能障害になります。 機能障害を起こすと、食べ物を飲み込んだりすることが難しくなり、栄養障害や、食べこぼしなどが多くなることから、人付き合いなどがなくなり動かなくなることで 寝たきりや要介護状態になってしまうということなんです。